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「はぁ!?」


ただ今、園子と休日デート中。
蘭は今日は部活があるんだってさ。

ダラダラと喋りながらウィンドーショッピングしてたんだけど、疲れたから休憩しよっかってたまたま見つけたオシャレなカフェに入ったら、ケーキがすっごく当たりだった。
これお持ち帰りしようかなぁ?とか考えながら、この間のことを話したら、園子様が興奮して叫びながら立ち上がって冒頭に戻る。


『園子、恥ずかしいからとりあえず座ってくれない?』

「いや、だって…あんたが新一くんのキモチに気付いたからあんな騒ぎになったのよね?」

『そうだよ?あれだけ直球で嫉妬されればさすがにあたしだって分かるって』

「それで、どうしてそういう終わり方すんのよ!?」

『いや、あの時は不意打ちで新一にキモチぶつけられてパニクって避けちゃったけど、実際問題告白されたわけでもないし』

「されたも同然でしょうが!!」


バンバンとテーブルを勢いよく叩く園子に、周りからの視線が痛い。
恥ずかしいなぁ、もう。


『かもしれないけどさ、実際言葉にされたわけじゃないから、告られたら告られた時に考えようかと思って』

「仲直りした時に新一くん何も言わなかったわけ!?」

『言わなかったよ?告白もされなかったし、返事がどうのとかって話もなかったし』

「あんのバカタレ…っ!」


園子が拳をプルプルと震える程に握った後、テーブルの下で携帯を早打ちしてたのは見なかったことにしよう。


『避けられるのがイヤだって話だけだったから、あの後落ち着いて考えたらそういう結論になったってわけ』

「はぁ…。確かにあんたがいきなり普通モードに戻ったから変だとは思ってたけど、まさかそんなオチだとは思わなかったわ」

『どういうオチだと思ってたのよ?』


寧ろそんなところでオチを期待されても困るんだけど。
あの時は、あたしホントに必死だったんだからね?


「あんたたちが付き合い出したって感じでもないし、かと言って新一くんがフラれたって感じでもなかったから、今日聞き出そうと思ってたのよ」

『じゃあ、その話はこれで終わりね。でさ、相談なんだけど今度のサッカー部の試合一緒に見に行かない?』

「は?何で急にサッカー部の試合の話になんのよ?ってか試合あんの?」

『あるんだってさ。昨日新一からメール来たよ?』

「それで?」

『日程教えてくれたら試合の時差し入れするって約束、新一と前にしちゃったから、行こうかなぁって。でも、一人じゃ心細いから園子も来てくれない?』

「…あんた、ホントに変なところで律義よね」

『そう?』


だって、何はどうあれ約束は約束だし。
あれから新一と気まずくなることもなく、普通に会話出来てるし大丈夫かなって。
純粋に新一のサッカーしてる姿見たいのもあるしね。


「まぁ、別にその日は予定がないからいいけどさ」

『ホントに?ありがとう』

「こりゃあ新一くんホントに大変だわ」

『何が?』

「こっちの話。一緒に行くのはいいけど、差し入れで作るお菓子、あたしにもくれるんでしょうね?」

『いるの?食べてくれるなら作るけど』

「じゃあ交渉成立ね。今度はアクセ見に行こうよ」


あたしはケーキをいくつかお持ち帰りして、二人でウィンドウショッピングの後半戦に繰り出した。



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