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『うわぁーっ!ホンマに看板おっきいなぁ!!』


場所は変わって難波の道頓堀。
写真でしか見たことなかったグリコの看板を前に、あたしのテンションはうなぎ登りです!


「そんなに喜ぶほど珍しいんか?」

『こんなおっきい看板見たことないんやもん!写メとらな。写メ!』


グリコの看板だけ写メった後に、看板をバックに自分も入れて写メを撮った。
写真嫌いなあたしが自分から写すとはなんとも珍しいこともあるもんだ。

きっと予想外にこの旅行でテンションが上がってるに違いない。


「ほんなら、向こうにカニもおるから見に行く?」

『カニ?』

「お店の看板で入り口におっきい動くカニがおるんよ。なまえちゃん喜ぶかなぁって思ってん。行ってみる?」

『行きたい!』


で、実際行ってみたら、ホントに動くカニがいた!
何これ!
大阪って看板なんでも大きいの!?


「なんやなまええらい楽しそうやな」

『めっちゃ楽しい!大阪最高!!』

「なまえちゃん大人っぽい感じやったから意外やわー」

『え?』

「そやなぁ。メールでも電話でもノリは良かったけど、なんや年下に合わせてるって感じやったもんなぁ」


バ レ て た!?

えっ?メールとかだけでそんなことまで分かるの?!
(将来)西の高校生探偵、侮りがたしっ!!


「でも今日のなまえ見とったら、なんや安心したわ」

『そうだよー。あたしたち同い年なんだから、そんなこと気にしちゃダメだって!』

「あれ?」

『え?』

「なまえちゃん、普段から関西弁なんとちゃうの?」


しまった!!

なんかテンパってたら素が出た!


『うん。普段はちゃうねんけど、二人と喋っとったら自然とこの口調になってまうねん』

「そうなんや?なまえちゃん器用なんやね」


よしっ!
和葉ちゃんはこれで誤魔化せた!!

ってか間違ったこと言ってるわけじゃないんだから、落ち着け、あたし!


「なぁ、なまえって関西に住んでたことあるんか?」

『え?たぶんないと思うけど…なんで?』

「何でもない。気にせんとってええで。ほな、次はどっかゲーセン行こか」

………。
あたし何か怪しまれてる!?
えっ?あたし探偵(志望者)相手にうまく交わせるスキルなんて持ってないんですけど、どうしたらいいですか!??



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