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翌日、朝ごはんも食べて、荷物も粗方整理出来たので、毎回恒例の有希子さんとのお出かけ用にいつもの3割増しでオシャレをしていた。


「なまえちゃーん!準備出来たー?」

『はぁーい。すぐに降りまーす!』


全身鏡の前で最終チェックをして、どこにもおかしな所がないのを確認してから扉を開けた。

ら、朝ごはんにも起きて来なかった工藤くんと鉢合わせしてしまった。

寝癖ついてる工藤くんも可愛い!じゃなくって。


『おはよう。工藤くん』

「ふぁあー。はよー」


大きな欠伸をして、まだ眠たそうにしている名探偵…有希子さん、今こそカメラの出番ですよ!!


「あれ?みょうじ、どっか行くのか?」

『うん。有希子さんとお出かけに』

「新ちゃん、やっと起きたの?お母さんたち、ちょっと出かけてくるから、ごはんは温めて食べてね」

「おー…」


何か工藤くん立ったまま寝そうだぞ?
大丈夫か?

とりあえず、そんな工藤くんを置き去りにして先に下に降りて、先生にもお出かけして来ますと挨拶をして有希子さんと二人で家を出た。


「うーん…これも可愛いわねぇ」

『……』


有希子さんに水着を選ぶのを手伝ってもらったのがそもそもの間違いだった。
蘭とか明日香に頼めばよかったんだとつくづく後悔している、今現在。

悩み始めて小一時間経って、やっと5つにまで絞り込んでくれた有希子さん。


もうどれでもいいよ、とあたしは心が折れそうだった。


「うん、やっぱりこれがいいわ!これにしましょう!なまえちゃん、どうかしら?」

『あ。可愛いですね。それ』

「でしょでしょ?なまえちゃんならこれがいいと思ったの!」

『ありがとうございました。じゃあそれ買ってくるので、』

「それじゃあこれと後2つくらい予備買ってくるわね」

『……』


予備って何だ、予備って。
すたすたと水着を片手に有希子さんはレジへと行ってしまった。

今回こそは自分で買うつもりだったのに……。



やっぱり一緒に来る人選間違えた!



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