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「もう!ややこしいんだから!それならそうと最初から言いなさいよね!」

『話す間もなく、詰め寄ってきたのは園子でしょ!?』


結局蘭も加わって三人にわいわいと責められて、やっと話を聞いてもらえたのは、それから10分も後のことだった。


「でも、ホントになまえって新一のお父さんと仲が良いのね」

『まぁ、毎日メールや電話してるくらいだし、それなりに?会うのは久しぶりだから楽しみでさ』

「それじゃあ本当に彼氏みたいじゃない!」

『だから違うって。先生もたぶん娘が出来たくらいに思ってくれてるんじゃないのかな?』


やっと納得してもらえたと思ったけど、未だに解放はされてなかったりする。

先生、ごめんなさい。
もうすぐ帰れると思うので、もうちょっとだけ待っていて下さい。


『ってことだから、あたしは帰るわ。はい、蘭にもお疲れ様プレゼント!』

「ありがとう!」

『で、これは工藤くんの分。渡しといてくれる?』


まだ友だちと話してる工藤くんを見ながら渡すと、蘭が不思議そうに首を傾げた。


「どうして自分で渡さないの?」

『先生待たせてるから早く帰りたいし、蘭って工藤くんと一緒に帰ってるからいいでしょ?』


あれから何だかんだと話しかけてくる工藤くんをのらりくらりと交わしてきたし?
お菓子だけはい、って渡すのも微妙じゃん?


「あれ?新一の分にはメッセージカード着いてる?」

『うん。直接渡さないからとりあえずね』


なんか最近の工藤くん元気ないっていうか、ちょっと寂しそうな顔するから(あたしがやんわりと避けてるのがバレたみたいで)ちょっと元気が出るように仕掛けがしてあったりする。

まぁ、簡単に言えばサプライズだね。


『でさ、ちょっと余分が残ってるんだけど、持って帰るなり配るなりして処分してもらってもいいかな?』

「え?もらっていいの!?」

『うん。三人にはいつもお世話になってるからさ』

「なまえちゃんありがとう!お母さんいつもなまえちゃんのお菓子楽しみにしてるんだよ!」

『ホントに?嬉しいな』

「じゃあ、私もお父さんとお母さんに渡したいからもらって帰っていい?」

『もちろんいいよ。よろしく言っといてね』

「じゃあ残りはあたしがもらって帰るわ」

『ありがとう、園子。いつもごめんね?』


ってなわけで、あたしはやっと自分の席から解放されて帰ることが許された。




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