小説 | ナノ




『もしも六年生達が高校教師だったら〜』&『もしも五年生達が高校二年生だったら〜』
という思い付きから派生。

・各先生の担当教科、担当部活、指導方針。
・各生徒の素行、部活、人間関係。

を独断と偏見で妄想。




◎ 食満留三郎先生

[担当教科:美術
[部活顧問:美術部、演劇部(副顧問)、空手部(趣味)

授業は生徒と共に参加するスタイル。
席に座ってモチーフをデッサンするだけでなく、物の質感を見て触れて感じられるような。五感全てを働かせられるような工作系の授業が多い。
なので、生徒は基本ジャージで授業参加。食満も在校時は大体シャツの上からジャージかツナギ着用。
授業中、部活動中は格好のせいもあってか、生徒の中に紛れてほぼ見分けがつかない。

文化祭、体育祭などの学校行事では、呼ばれれば何処にでも手助けに入り全力で生徒からの要望に応えるので、全校から引っ張りだこになる。
結果、ほぼ全クラスの出し物や飾り付けに関わることになる。

授業以外の時間は個人的な創作活動も行っている。
大きなモチーフよりも細かく繊細な作業を好み、その流れで演劇部の舞台道具作りを請け負い副顧問となった。
作業時はエプロン(絵の具塗れ)、バンダナ(時々ファンシーな柄)、眼鏡(細かい作業時限定)等装着。


指導方針は『急かさず、見守る』
自身の担当教科は、生徒自ら進んで且つ楽しんでやれなければ意味の無いものであると考えているので、先ずは課題を与え生徒の自主性に任せる。(サボりは駄目)
煮詰まったり、足踏みしているような時には声を掛け、生徒と共に考え意見を出す。
部活動も基本方針は同じで、創作意欲の湧いた時に、何かがやりたくなった時に参加してくれれば良い。強制はしない。

生徒と目線が近く、友人に近い感覚で接するので生徒人気は高い。
放任ではなく、適度に目を配らせながら本人の自発意思が現れるのを待ってくれるので、食満が管理する美術準備室は少し心の疲れてしまった生徒達の避難・休憩場所にもなっている。



◎ 立花仙蔵先生

[担当教科:古文
[部活顧問:演劇部、科学部(副顧問)

とにかく朗読(発音)が上手。
日本語の美しさに目覚める生徒多数。そのまま歴女などに目覚める生徒も少々。


指導方針は『適切に、適度に』
飴と鞭の使い分けが上手く、仙蔵の話をちゃんと聞き、出した課題をしっかりとこなせば、自然と成績は上がるよう工夫されたカリキュラムを組み上げる。
生徒全員の学力がある程度までの基準は満たすよう気を配るが、そこから一歩抜き出るかどうかは生徒自身に委ねる。
時間と労力は、好きなもの、伸びしろの有るものに次ぎ込んでこそ有意義であると考えるので、自分の担当教科に魅力を感じない者に強制はしない。やる気のあるもの、進んで理解を深めようとする者には協力を惜しまない。

部活動では、一転して熱い。
少人数しか在籍しない演劇部ではあるが、仙蔵直々の指導と部員それぞれの実力、食満協力による高品質の舞台装置などで、他校にもそれなりに有名。

部員の前では結構はっちゃけているので、素のキャラが出ていることもある。



◎ 中在家長次先生

[担当教科:無し(図書室在中司書)
[部活顧問:文芸部、バレー部(副顧問)

図書室の妖精。
月に一度の頻度で発行される『図書室からのお知らせ』には、季節や行事にそった長次のお勧め書籍が、簡単な紹介と共に載せられる。お知らせに乗った本は直後に貸り出しが殺到し、予約がかなり先までつく。

強面な外見とは裏腹に可愛いもの好きで手先も器用なので、図書室内の掲示板の飾りつけも自分でやる。
生徒達の間で人気のキャラやアイテムの絵が時折掲示板や図書委員の広報に載ったりするが、それも長次自身が書いている。

蔵書の紛失、損壊には誰より敏感。
犯人が名乗り出なければ、図書室発行のお知らせの隅に、いつまでも切々とした訴えが乗り続ける。
正直に名乗り出たその時は、一瞬身が竦むほどの恐ろしい笑みを見せるが、ちゃんと許してくれる。その後、ひっそりと司書室で落ち込んでから本の修繕作業に入る。
その様子があまりに悲しそうなので、図書委員を初めとした生徒達が自主的に呼び掛け合い、そういった被害の抑制に努めている。
なので、長次が司書として就任後、本の紛失損壊は以前よりも大分減った。

長次の司書室は、お昼休みには生徒達の良い憩いの場。
時々昼食会に混ぜてもらい、長次お勧めの小説と生徒お勧めの漫画を交換し、食事後そのまま読書会になる。(少女漫画にかなり詳しくなった)

図書室の蔵書を全て読み込んでいるので、課題で資料を探す際には、長次に聞けば何の本の何処を読めばいいかまで全て分かる。
けれど、生徒の為にならないので、ある程度ぼかしてヒントを与えるようにしている。


指導方針は食満に近い。
けれど、食満よりももっと深く、静かな見守り方。
教室に登校出来ない生徒の勉強を見たり、カウンセラー的な役割も果たしている。



◎ 潮江文次郎先生

[担当教科:物理
[部活顧問:剣道

在校中は、基本スーツに白衣(ちょっとよれてる)
授業中は眼鏡着用(ちょっとダサい)
「顔怖い」「怒鳴る」「課題多い」「採点・評価厳しい」と四点揃いで生徒人気はあまり無い…
かと思いきや、結構好かれている。
入学したての新入生達には怖がられ避けられる傾向にあるが、文次郎の人となり、扱い方に慣れてきた上級生達は上手く馴染む。

校則の違反などには厳しいが、それはあまりにも目に余る非常識な場合だけ。
学生として守るべき節度を保っていれば、多少は見逃してくれる。
説教の際には頭ごなしに叱るだけでなく、生徒の言い分にもちゃんと耳を傾ける。(が、只の良い訳だった時には説教のボルテージが上がる)

自分のことにあまり頓着せず、堅物過ぎて世間からちょっとずれている様子が母性本能を擽るのか、女生徒からの差し入れが何気に多い。
文次郎が管理する準備室の冷蔵庫は女生徒からの差し入れでいっぱいなので、それを目当てに男子生徒達も寄ってくる。


指導方針は『熱血』に近い。
やる気が無いのなら出させる。
理解が遅いのなら理解出来るまで繰り返させる。
課題提出の遅れは止むを得ない場合を除いて認めない。何時になってでも当日に提出させる。
けれど、その全てに自分も付き合う。
厳しく接し、課題を与えて突き放すけれど、ちゃんとゴールで待っている。



◎ 善法寺伊作先生

[担当教科:保健(校医)
[部活顧問:特に無し

校内教師陣の中で、女子人気一位。
しかし『伊作に個人的な差し入れをしたり、直接的に接触すると悪いことが起きるらしい』という謎のジンクスが女生徒達の間にはあり、結局は皆遠くから観賞するに留まっている。
(なので、伊作は自分が生徒に人気があるとは思っていない)

伊作が管理する保健室には、怪我、体調不良以外の理由では近付いてはいけないというのは、全校の暗黙の了解。
サボりの為に体調不良と嘯き惰眠を貪りに行こうものなら、いっそわざとやっているんじゃないか?と疑問になる程の『不運』という名の伊作の失敗に巻き込まれ、疲労によって本当に寝込むことになる。
(本当の病人、怪我人が訪れた際には、不思議と何事も無く治療が終了する)

担当する保健の授業では、話の脱線が非常に多い。
やたら詳しく人体の仕組みについて説明し、医学用語も交え、まるで生物の授業を受けているかのような錯覚に陥る。
自覚無くグロテスクな表現の仕方をしてしまうことがあり、そういったジャンルを苦手とする生徒からは嫌がられる。(一部生徒からは好かれる)


指導方針は、『相手の目線で』
生徒も教師も大人も子供も関係なく、相手と同じ目線になって話を聞く。
患者への問診で培った観察力と話術で、生徒が本当に伝えたい事や、言葉に出来ない本心などを汲み取れる。
なので、ストレスで限界になった生徒の話し相手をよく務めている。
伊作を通して、どうやって改善に努めていくかを役職付きの教員やその生徒の家族と相談するパターンが多い。



◎ 七松小平太先生

[担当教科:体育
[部活顧問:バレー部

年中ジャージ。
スーツを着るのは、入学式と卒業式だけ。

兎に角体力が有り余っており、授業では生徒よりも動く。
入学したての頃の一年生と、受験を控え部活動も引退になる三年生には少し加減をしてやるが、それ以外の授業では容赦が無い。(それでも一応手を緩めてはいる)

球技全般を好み、授業でも球技の時間が長い。
前後の他授業がある為、限られた時間内で少しでも長く身体を動かしていられるよう、準備・後片付けはとにかく素早く無駄なく動くように指導する。
意図してやっている訳ではなかったが、結果的に生徒達は集団での動きの効率化を身につけていく。


指導方針は、『自由に、楽しく』
かなり過酷なメニューを組むが最後までを強制はしない。
先ずは参加させて、自分の限界が来たら抜けさせる。
自分が一番楽しみながらもちゃんと生徒達にも目を配っているので、辛そうな生徒にも声を掛け、様子を見て切り上げさせる。生徒達の希望、声もちゃんと聞き入れる。
(が、小平太自身の好みも多分に入ってはいる)


生徒間での揉め事への鼻は、異常なほどによく効く。いじめは好きではない。
肉体的にも精神的にも屈強なので、柄の悪い不良生徒相手でもちょっとやそっとでは怯みもしない。

小平太が管理する体育準備室には、小平太に助けられた元いじめられっ子がよく集まってくる。
昼休みになると、そういった子らと一緒に体育館で遊んでいる(強くなるための特訓)

顧問を務めるバレー部は全国でも強豪。
『神スカウト』(若しくは『暴君スカウト』)と呼ばれる技を持っており、入学式当日に小平太に目をつけられた生徒は、ほぼ100%バレー部に入部する(入部させられる)
そして、エースポジションの花形選手へと成長する。
過去、小平太のスカウトを断った(断れた)生徒は一人もいなかったが、昨年はじめてスカウトを失敗した。が、小平太はまだ諦めていない。

学園の体育館の天井には、小平太が打ち上げた様々な種類のボールが骨組みの所々に挟まっている。
時々何かの衝撃で落ちてくるが、今のところその直撃を受けたのは伊作だけ。







◎ 尾浜勘右衛門

[学級:2-1
[部活:演劇部

一年後期に他県から引越し・転校してきた。
元々地元はこちらで、親の仕事の都合で各地の学校を転々としていたが、養父母の家に身を寄せる形で戻ってくる。
養父母の家は豆腐屋。久々知とは幼馴染。
カラフル(派手め)なプリントのシャツや小物を好み、夏場などアンダーが透けて見える薄着の季節は、文次郎に度々つかまり説教される。
突飛な行動が多くどちらかというと問題児だが、成績は良い上に愛嬌があるので、何やかんやで教員や同級生達には好かれている。(上級生には絡まれやすい)

小さい頃から演劇に憧れがあり、転入後も迷い無く演劇部へ入部。
(将来の夢は劇団員になること)
しかし、元々人数の少ない演劇部の上、勘右衛門以外に同学年の部員は無く、新入生の入部も無かったので、現三年生が引退後は部員が勘右衛門一人となり、部活動から同好会への降格危機に陥ってしまう。
それを防ぐ為に、同級生の友人らを兼部という形で演劇部へ引き込む。



◎ 久々知兵助

[学級:2-1
[部活:陸上部、演劇部(兼部)

美男子、秀才、そして不思議ちゃん。
容姿は申し分なく、頭もいいが、思考と嗜好が少し独特で、会話をしていると一定の間隔で「ん?」と思わず言葉に詰まりそうになる返事が返ってくる。

女生徒達には観賞用(目の保養用)美男子として遠巻きに扱われ、男子生徒にも避けられがちでクラス内で少し浮いていたが、幼馴染である勘右衛門が転入してきてからは、常に二人くっついて行動していることが多くなった。

豆腐好き。
幼稚園の頃の将来の夢は『豆腐』
小学校の頃の自由研究課題は『豆腐の選び方』
中学校の頃の読書感想文に選んだ本は『豆腐百珍 原本現代訳』
高校の科学の授業で提出したレポートの題は『豆腐の栄養価、その神秘』

幼い頃、毎日豆腐が食べられるようになる、と思い込み、実家が豆腐屋の勘右衛門と結婚の約束をしたことがある。

陸上部では短距離走や走高跳を専攻。とても綺麗なフォームの背面飛びをする。



◎ 不破雷蔵

[学級:2-3
[部活:帰宅部→演劇部(仮入部扱い)

成績は平凡。
人当たりがよく、男女問わずに友人が多い現在の姿からは想像付かないが、中学生の一時期、登校拒否で家に引き篭もっていたことがある。

戸籍上両親は離婚し姓も変わってしまっているが、鉢屋は血の繋がった双子の兄弟。どちらが兄かは分かっていない。

迷い癖があり、決断力に欠ける。
その悪癖は、幼い頃の両親の離婚、鉢屋との別離の際の出来事に起因している。

一年生の頃から図書委員を務めており、暇さえあれば図書室に通っている。
委員会の仕事の他、長次の仕事の手伝いなどもしている。
ひっそりと、将来司書になる道も考えている。



◎ 鉢屋三郎

[学級:2-3
[部活:美術部、演劇部(兼部)

教師陣も認める、学校一の天才にして大の問題児。
基本的に、雷蔵と雷蔵を通して知り合った友人たちにしか心を開かず、年上の人間には特に激しく反発する。

美術部に入部したのは家に帰れる時間になるまでの暇潰しの場所が欲しかったのと、熱血を強制されないから。
部員それぞれに与えられるギャラリースペースに私物を持ち込み引き篭もっていることが多い。
呆れながらも他の教員のように説教はせず、好きなようにやらせてくれる食満のことは嫌いではない。
食満に進められ描いてみた絵を褒められてから、時々食満の創作スペースでもある準備室で一緒にお茶を飲んだり話をするようになった。
写真のように精巧な模写をする。

双子の兄弟である雷蔵にだけは他の誰よりも特別な想いを抱いているが、雷蔵も同じように感じてくれているか自信がない。
なんとなく、自分は弟のような気がしている。




◎ 竹谷八左ヱ門

[学級:2-3
[部活:サッカー部、演劇部(兼部)

ザ・平凡。
と、本人は自己評価している。
なのに入学初日小平太からの『バレー部への入部勧誘』を直感的に断って以降、何故か有名人として上級生に名が知れ渡り、同級生にも個性的な友人ばかりが出来ていく。
二年に進級する頃には、個性の強い友人らの間で緩和剤のような役目を果たす苦労人ポジションがすっかりと定着してしまった。

サッカーを選んだのは、もてるかと思ったから。
けれど、今のところその気配はなし。
小平太の『神スカウト』の話を上級生から聞かされ、花形スターに成長すれば女子達にもモテモテかも、と若干心揺れかけるが、初回のスカウト以降も度々現れては勧誘してくる小平太に対する本能的恐怖が薄れないので、結局逃げ続けている。

はっきりとした目的、意思を持てずに友人達に挟まれている自分を自覚している。











管理人の理想の教師像に、過去の記憶など色々ミックスしてみました。

皆が通う学校の学校長は、普通に学園長先生でもいいのですが、山田先生でもいい気がしてきました。
文化祭では、伝統的にメインイベント並みに力の入った女装コンテストを開催してそうです。


非常に楽しかったヽ(*´∀`)ノ


派生ネタ『竹→食←文』設定編へと続きます。


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