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「嘘ってね、吐き通せば本当になるんだよ。だからボクはこれがホントウなんだ。本当のボクなんてもういない、これがボクなんだから」
「それでも元は嘘だろ」
「んふ、それでももうその頃の本当なんて無いよ。むしろそれが嘘に変わってるのかも」
「助けて欲しかったんだろ、本当は」
「……ビッチちゃんに聞いたんだ?」
「あいつにもオレにも過去のお前を助けることは出来ない。それでも今は支えてやれる。だからもう嘘で自分を塗り固めるのはやめろ」
「んふ、無理だよ、だってもうこのボクは嘘そのものなんだから。今更戻ろうとしたところで忘れちゃったよあの頃の純粋なボクなんてさ。それでもボクは今の自分を気に入ってる。だからこれでいいんだよ」
「そうか」
「心配してくれてありがとう、スバルくん」
「心配なんてしてねぇよ。ただアイツがお前のこと心配してたからオレが代わりに言っただけのことだ」
「んふ、素直じゃないね。まあボクはそんなスバルくんのことが好きだけど」
「それは本当か?それともお得意の嘘か?」
「さて、どっちだろうね」




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