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 空っぽになってしまった器を見てボクは呟く。結局のところボクは何に執着していたのか……と。

「んふ、ボクは何くだらないこと考えてるんだろうね。その血に決まってるじゃない」

 確かめるように、自分に言い聞かせるようにして言う。それならこの虚しさはなんなんだろう。その血を飲めないから?それだけでこんなにも虚しくなるのかな……?

「でもまあまた美味しい血を持った子を探せばいいしね。何もビッチちゃんの血じゃなくちゃいけないってことじゃないんだから。ビッチちゃんの血は極上ってだけで、探してればまたそういう血の持ち主くらい簡単に見つかるでしょ」

 だってボクが愛だの恋だのそんなくだらない感情に縛られるわけないもの。どうせこの虚しさだってすぐに消える。そんなものだよ。

「おやすみ、ビッチちゃん。ビッチちゃんと遊べて楽しかったよ」

 飽きてしまったら壊して次の玩具を探すだけなんだから。



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