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「ねーえビッチちゃん、彼シャツっていいと思わない?」

 お風呂からあがり部屋に入ろうと扉を開けると、さも当たり前のように私のベッドにライトくんが座っていた。

「少し長くて手の甲が隠れるくらいの長さの袖に見えそうで見えない丈のシャツ…んふ、とっても素敵だと思わない?」
「私に同意を求められても…」
「ってなわけでぇ…はい、これ着てよ」

 ライトくんが取り出したのはライトくんのシャツ。どうやら彼シャツをしろ、ということらしい。

「何その嫌そうな顔。いいじゃない、それ着るくらい。別にビッチちゃんがそれでどうにかなるわけじゃないでしょ?」
「そう、だけど……」
「それともなぁにボクに脱がせてほしいの?んふ、それならいくらでも協力するけど?」
「ちがっ」
「もーそれならそうと言ってくれればいいじゃない」
「言ってないって!あーもう着ればいいんでしょ、それを!」
「物分かりのいい子で助かったよ。はい、じゃあこれ」

 手渡されたシャツて手にライトくんをじっと見る。分かっていたことだけど、私が着替えるからと言って目をつぶったり後ろを向いたりという配慮をする気はないらしい。
 突き刺さる視線に耐えながらネグリジェを脱いでシャツに袖を通す。ライトくんのシャツは大きくて確かにライトくんの言うように袖は手の甲が隠れるくらいの長さ、丈はギリギリお尻が隠れるくらいの長さだった。

「ビッチちゃんさいっこうにセクシーだよ。んふ、萌え袖にそのギリギリなライン……そこから伸びるすらりとした白い足……ああもう最高だよ……!」
「恥ずかしいよ……もういい……?」
「ああダメダメまだ絶対楽しんでないよ。まずはその足から……いやその上まで閉められたボタンを外して首筋から吸血ってのもいいかもね……んふ、ビッチちゃんはどっちがいい?」
「っ」

 絶対こうなることを分かっていたのに簡単にその手にのってしまった自分を恨んだ。こうなってしまえばライトくんは私の意思なんてお構いなしにやりたい放題だ。

「なにも言わないってことは両方ってことでいいのかな?もービッチちゃんってば欲張りなんだから」

 ライトくんの指が私の太ももに触れると冷たい指の感触にピクリと体が反応する。

「ビッチちゃんの白くて柔らかいこの太股……ここにボクのものだって証をつけて、牙を突き立てて……ん……血を、吸って……はぁ……美味しいよビッチちゃん……んふ、そんな風に目を瞑って口元を押さえて痛みに快感に耐えようとするビッチちゃんは最高に可愛いよ……」
「っ……は……」
「甘くて美味しいよ、ビッチちゃん。それじゃあ今度はこっちからも……」
「も、無理、だよ……だってライトくん……ついさっきも血を」
「無理じゃないでしょ?ほらほらお楽しみはこれからなんだからさ。次はどこから吸って欲しいの?トクベツにビッチちゃんの希望を聞いてあげる」

 獲物を捕らえニヤリと笑うライトくんの顔をみてもう逃げられないと悟り、抵抗するよりは、と私はその身をライトくんへと捧げた……。



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