魔界


500年前、世界は魔界と人間界に別れていた。
二つの国は"ヘル=ヘヴンズゲート"と呼ばれる巨大な門によって区切られており、「門の向こうは地獄」人間界ではそう言い伝えられ、人間にとって特殊な力を持つ悪魔は脅威でしかなかった。しかし全てがそうではなく、人と悪魔の間に生まれた混血種も数多く存在し、それなりに平和を保っていた。

ところがある年、悪魔の存在を忌み嫌う聖職者が現れ、全ての悪魔を殲滅すべく、玉座を魔王の血で濡らした。辛うじて生き残った悪魔も、人間に紛れて隠れ住む以外無くなり、この事件は『魔界封印』と呼ばれ、後の世に語り継がれる。

時は流れ、現代。
人間は世界に悪魔がいた事など忘れ、繁栄を極めていた。神への祈り・闇祓いを第一とする彼らは聖職に就く者が多かった。

そんなある日、聖女見習いの少女がヴァンパイアの石像に触れ、500年前にタイムスリップしてしまう。そしてそこで出会ったのは、あの魔界封印時代の王だった。この出会いが、後の世を大きく変える事になろうなど、今はまだ、誰も知る余地は無い。



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