刀装シリーズ | ナノ






閑話 女子にも事情があるんです※

※つきものの内容があります 、苦手な方ご注意




私は一応、性別上〈女子〉だ。なので、性別は男?だらけのこの環境には苦労したことがある。
一番の問題で、大変だったのはつきもの≠アと。しかも、私はかなり酷いタイプだった。

前に、薬がなくなってしまった時があって、もうその時はとにかく気合で我慢していたんだけれど、やっぱり限界はあるもので、トイレに行く途中で力つき死にかけていた。あの時は死ぬかと思った。

そして、それを第一発見したのは薬研だった。お付きの刀装ちゃんが助けに呼んできてくれたらしい。薬研のチョイスには感謝した。

何事かと聞かれる前に、薬研はすばやく私を持ち上げ、早足?で手入部屋に連れていってくれた。後から思ったけれど、その頃には感触がわかっていたが視界には刀しか映っていないので、俗にいうお姫様だっこ≠してもらったのに、見た感じ自分が浮遊してるのと痛みでほとんど覚えていない。



その時に私は人間だから手入しても治らないよ≠ニなんとかいえば、スルーされた。

部屋に着けば、手入ちゃん達が私の元にかけよってきてくれて、手には何かを包 んだ小さな紙みたいなものを渡された。痛み止め類のものらしい。今の状態よりはいくぶんかましにはなるとのこと。そう説明されてフリーズしていたら、言いにくそうに申し訳なさそうに気遣う声音、『月の日は誰が見ても様子が可笑しいことに気づけたこと、そして、血の匂いがわかるからなんとなくもしや』と察していたらしいことを聞いた。

バレてるやん、バレバレやん。と、私は顔を覆いましたとも。散々、羞恥心ないなとかなんやら言われてきたけれど、こればかりは他者に知られて恥ずかしい気持ちくらいはありましたよ。

でも、数分後にこれバレてたならもう隠す必要なくね?と開き直りましたけどね!
薬研に大将にも羞恥心くらいあったのかと思ったのにといわれたけど、今の特殊な環境のことを考えると細かいことを気にしてたら生活できないのである。

薬に関しては秘匿と言われたので、何使ってるのわからないけどいまのところ体に支障がないから、気にしないことにした。なんか、運動神経上がった気もするけど。
薬研によく得体の知れないものを体内に取り込めるな、なんて生々しいこといわれたけど、痛みの方が死活問題なのだ。


そして振り返ってみると、よく何も考えずボイコットしたもんだと自分でも思ってしまった。もうやってしまったことは仕方ないけれど、爺ちゃん、婆ちゃん。

でも、みんなには本当に感謝している。少々トラウマはあるものの、少しずつ恐怖は薄れているはず!最近はふざけている記憶しかない。


「とりあえず、やっちゃん・・・わたし、しにそう」

ーーあけすけに言うのもどうかと思うぜ?大将


たびたび、薬研に回収される審神者と複雑そうに見る妖精がいた。



15/5/28

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