刀装シリーズ | ナノ






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高校一年生、桜舞う春の入学式。
中学校三年間とは、また違う段階と進むこの最初の日。

周りにはちらほらと知っている顔もあれば、まったく知らない大勢の同年代。緊張した子、これからの学校生活を楽しくてしょうがない子。感じ方は色々。そんな私もそんな感じでいる訳で、どちらかと言えば緊張している方で。とにかく私は思い描いている理想の“私”に、少しでも近づけるのかなとか思いながら、学校定番の校長先生の長い話中に思っていた。

春の日の、あの思考もこの生活に慣れてしまえば、興味があること以外、やる気が無くめんどくさがり屋な私はあっという間にどうでも良くなった。私はごく普通の子供だ。勉強はそこそこ、運動もそこそこ人並みにはできる。欠点といえば、体力はがあまりない。それと、すぐ飽きてしまうこと。目立つのは苦手だし、特技は無し。

単独行動が好きだから、友達は少ない。でも、そばにいて楽しい友人がいる。

特に打ち込めるようなものも持っていない。つまり、積み重ねが大事な運動部に絶望的に向かない。なので、そこそこいい感じの文化部に入っている。いや、文化部を否定している訳ではない。吹奏楽とか凄いよね、友達の話とか聞いていると思う。

それだけでいい。私は勝手気ままなスクールライフを、適度に楽しみながら送っていた。

非日常なんてない、知り合いに変わった人間も居ない。
(あ、でも祖父母は変わっているかも)

平凡な日々。

でも、ほんのちょっとだけナニか≠ィこらないかなーと思ったりした、私に。





そう思うな≠ニ簡単に言えない。



18/8/14

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