「おい顔あげろ」 「ん?え…っ…んぅ!?ふっ、ぁ…っ、シズ、ちゃ…んぅ!」 言われた通りに顔をあげた途端に激しく口づけられて、さっきのキスは手加減されていたことを知る。荒々しく舌を突き入れて口内を蹂躙し始めたので、自分から舌を絡めた。 互いの息がかかりくすぐったくて目を細める。背中に腕を回して首の後ろを掴むと、さっきまでより密着してローションで濡れたそこに性器が押しつけられた。 怖い、と思う気持ちはもうない。監禁された直後に性行為を拒んで、どうしてもっと早くシズちゃんの気持ちに気づけなかったのだろうかと後悔した。だから恐れたりはしないと息を吐いて力を抜く。 「…ざ、や」 「っ、あ…ぁ、きて…入れていい、から…んっ、うぅ、ふぁあぁあ!?」 掠れた声が耳元で聞こえた直後に熱い塊が強引に捻じ込まれる。先端から少しずつ挿入されて、目の端に涙が浮かんだ。震えそうになる唇を噛み、しっかりと縋りつく。 じわじわと性器が奥に押し込まれていって、体の反射で腰が引かれて逃げてしまいそうになる。だけどシズちゃんは俺の腰を掴んで固定させると、勢いをつけて一気に押し込んだ。 「あっ、あぁあ!っ、ぁ…は……はぁ、っん」 「どうだ?大丈夫か?」 「は…だいじょ、ぶ…だから…奥まで、ね?」 「おう」 様子を窺うように顔が近づいてきたので、しっかりと呼吸をした後に途切れ途切れに告げた。こんなものじゃない、もっと最奥まで来て欲しいと。するとすぐさま頷いて、行為を続ける。 ぎゅっと目を瞑って耐えていると、ローションのぬめりを借りてどんどん飲みこまれていった。不意に下を向くと、自身が硬くなり小刻みに震えていたのだ。興奮している、と思うと胸が熱くなった。 「んっ、うぅ、あ!はぁ、あっ…・は…全部入った、の?」 「ああ、俺のがしっかり臨也の中に入ってるぞ。わかるだろ?」 「んふぁあっ!?やだぁ、揺らさない、でぇ…なんか、変な感じが、するから」 暫くしてシズちゃんのがすべておさまって、ほっと安堵した。痛みは思ったよりもないし、ゆっくりしてくれたからはじめての恐怖も薄れている。 だけど本番はこれからだと緊張していると、突然そこを擦られて悲鳴があがった。口に言い表せない衝動が体の奥底から一気に湧きあがってきて、一瞬だけ意識が朦朧とした。 これはヤバイかもしれない、と思っているとシズちゃんが寄ってきて、また唇を塞がれた。舌を伸ばし絡め吸い取っていると、急に視界がブレる。 「ふっ、あ!んぅう、っ…ぁ、うぅ…はぁ、あっ、あ、動い、て…っ!?」 「もう我慢できねえ。中に出して、今すぐぐちゃぐちゃにして気持ちよくしてやりてえんだよ。なあ…ッ」 「シズちゃ、ぁ、あ…んあっ、あ…ひっ、う!」 切羽詰まった声が聞こえてきて、ドキンと心臓が跳ねた。俺だってシズちゃんと二人で気持ちよくなりたかったので首を盾に振ると、激しい律動が始まる。 しっかりと抱きかかえられたままガンガンと突かれて、唇が大きく開き喘ぎがひっきりなしに漏れてしまう。羞恥心はあったけれど、そんなのを気にしていられないぐらい揺さぶられた。 「あったけえ、っ…すげえ手前の締めつけてきて、なんか嬉しいな」 「はぁ、あっ…だってえ、っ、なんか、勝手に震えるか、らぁ…あっ、あ!」 「もっとエロいところ見せろ。全部」 はっきりとシズちゃんの口から嬉しい、と言われたので目を見開いて驚いた。面と向かって言われると照れ臭いし、なによりそんなエッチなことを言わなくていいのにと睨みつける。 嬉しくてしょうがないから体だって反応してるんだ、と口で説明しなければわからないのだろうか。なにより責められている側は思考がまとまらない。 もっとマシな言い訳も、咎める言葉も、あえぎ声に飲みこまれていく。先端から透明な粘液を滴らせていて、もう充分だった。 「もう、っ、ぁ…んぁあ、あ、無理ぃ…っは、くるし、っ」 「苦しいって、もしかして出そうなのか?早えな」 「あぁ、あっ、うぅ…しょうがない、っ、だろ!擦れて、ぇ…ふぁ、も…」 抱きかかえられた状態のまま性行為をしているので、俺の性器がシズちゃんの腹に当たり動かれる度に擦れていた。まるで前も後ろも責められているみたいで、達してしまいそうになるのは仕方ないと思う。 早いと言われようが、性欲衝動には勝てない。だからもういいだろ、と視線だけで訴えて。 「ダメだ」 「っ、え!?」 瞬間根元を片手で握られて、あまりのことに目を見張る。酷い、酷すぎる。こんなところで焦らすなんて、と怒りのまま叫んだ。 「や、っ、嫌だ!やだ、やあっ、ねえシズちゃん!」 「落ち着けよ」 「こんなの無理だってえ、っ、あ…やだあっ!!」 「イきてえのか?」 「当たり前だろ、っ…イきたい、出したい、から、手、離して…!」 子供が駄々をこねるみたいに頭を左右に振って、出したいからと訴えた途端にシズちゃんの口元が歪んだ。それに驚いて、言葉に詰まる。 「ああ悪い。イきたい、ってねだる手前が見たかっただけだ」 「……ッ!?」 一瞬で耳までかあっと熱くなり、わなわなと唇が震えた。だけどそんな動揺を既に察知していたのか、下からの突きあげが早くなる。 これまでは手加減していたんだとわかるぐらい、ガツガツと抉られてとうとう瞳から涙がこぼれた。おもわず背中にしがみついて、勢いよく爪を立てる。そうしなければ耐えられそうになかったから。 「あっ、あぁあ!?んぁ、あっ…ひっ、う、あ…シズちゃ、ぁ、あんぁあ!」 「イきたい、って言われただけなのによお、すげえ興奮したぜ」 「ひ、どいっ!はぁ、あっ…んぁあ、っ、うぅ、く…い、っ、ぁ、ああ、はな、しれ、ぇ!」 性器の出し入れが早くなり、腰から下が別の生き物みたいにくねる。だけど相変わらず根元は握られたままだったので、懸命に懇願した。うまく発音できなくて舌を噛みそうになりながら。 するとシズちゃんが不適に笑い、額をコツンとぶつけてきた。互いの息がかかる。 「しょうがねえな、じゃあ一緒にイくぞ、臨也」 「…っ!?」 驚いてビクンと震えた瞬間に、指がゆっくりと離れてすごい勢いで快感が背筋をかけあがる。ぞくぞくと震える感触に口を大きく開き、おもいっきり息を吐きだした。 「ふっ、あ、ぁああぁ!で、るっ…ひっ、ぁ、あああっ、んぁ、はっ、あ、んぁああっ!!」 はじめてとは思えない程背中を後ろに仰け反らせ、激しく射精した。熱い迸りが飛び散るのを感じながら、同時に中にも何かが注がれる。目の端からボロボロ涙を流して、身を任せた。 すると数秒麻痺するような震えは続き、暫く放心状態で息を整える。自分でする時だって、こんなに乱れたことはない。汗で髪が額にはりついていたが、突然シズちゃんの唇が近づいてきてそこに口づけを落とされてしまう。 「はぁ、っ…え?」 「なあ、本当の恋人っていいな」 「なッ…!?」 すぐに離れたのでぼんやりと瞳だけで追っていると、唐突に恥ずかしいことを言われてしまう。心底嬉しそうだったけれど、性行為の直後の言葉ではなかった。 「もう鎖で繋いだりしねえから…このまま一緒に居てくれねえか?」 「ちょ、っと…シズちゃん…っ!」 すぐには意味が解らなくて、まだ朦朧とした頭をフルに動かして理解する。すごいことを告白されたんだと。 「毎日こうやって抱き合いてえ」 「な、なにそれ!そんなにセッ…」 「ば、バカか!違えって、そりゃあエロいこともしてえけど、帰したくねえんだよ。寂しかった、からよお…その」 「なんだよ、はじめからそう言ってくれたらいいのに」 明らかに勘違いするようなことしか言わないので、呆れながらも目だけで睨む。だから誤解とかすれ違いが起こったのだ。もう過ぎたことだけれど。 多分監禁したのだって、何かに影響されて暴走しただけに違いない。結局酷いことをされたわけじゃないので、今更蒸し返して雰囲気がおかしくなるのは嫌だった。 「じゃあはっきり言う」 「うん」 「もう一回していいか?」 「…ッ!最低!!」 シズちゃんの部屋で過ごしていた間に随分と絆されたな、と頭を抱えそうになりながら結果的に頷く。腕はまだ背中に回したままで、頬を肩に擦りつけて照れている顔を隠した。 ------------------------------------------------------------------------- lean様 静雄がケンカ中にアクシデントで気を失った臨也を監禁する話 ・エロありの場合は和姦切なめ→甘め ・ふたりとも微ヤンデレ最初から静→←臨 ・臨也は逃げようとするけど静雄に阻止され、逃げようとしなければ献身的に尽くしてくれる静雄に心を許してしまう ・一度足枷を外して静雄が逃げてもいいと言うが臨也は逃げずにそこに留まりそこから二人の雰囲気が変わり始めて最終的には想いが通じ合って甘め リクエスト頂きありがとうございました! text top |