・容姿等
「半年程経つと記憶喪失になる」という記憶障害(鉱石病)を持つ感染者である。
右眼の目尻や周辺に小さな源石結晶が現れている。
サンクタ族だがサルカズ特有の角が2本生えており、それを隠すように、他の人を混乱させないようにと幼い頃から日頃からフードを被り、見た目がサンクタだと偽っていた。何故サルカズの角が生えているのか。それは過去に置き去りにされた家族との出来事がきっかけである。
光輪と光翼も黒く変色しており他との共感能力もない。それと対照的に白色の髪とシルバーの瞳を持ち、衣装も白を基調としたワイシャツを着用している。
記憶を忘れていても肌身離さず持ち歩いていたチェロを大切にしていると共に、修道院でチェロを引く(体は覚えているらしい)のが日課となっている。


・生前
リターニアにて。彼女が堕天した理由は、幼い頃、彼女自身のアーツによる演奏と父親への誤射であった。

1079年、リターニアと当時の環境から逃げ、意識が朦朧とする中アンブロシウス修道院へ足を踏み入れて、以降そこで生活をしていた。1080年以降、ガーデナーの育てていた花を好み、そこでチェロの音を奏でるのが大好きだった。
____しかし楽園は、厄災という実をすでに結んでいる。


・アーツ
「他者の血液操作」。自身の感情に応じて、音楽で奏でることで効果が異なる。尚、ラジオやテレビなどから通す音は効果を発揮しない。


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「私へ。明日になれば今の私は居なくなり、新しいあなたが目覚める事でしょう。過去の私たちからアドバイスを。

その1:それが額から生えていることを、決して誰にも知られないようにすること。
その2:喜、楽の感情の時のみチェロを弾くこと。負の感情の際は決して弾かない事。記憶が消える前日は特に。
その3:障害が起こる2日前に頭が割れるような激痛が起こるため、気をつける事。頭痛薬は効かない。尚、頭痛が治れば今までの記憶が戻る。最悪で眩暈がして吐いてしまうような記憶も蘇るため、記述2で記載したことは絶対にしないで。

この手帳を読んだら、次に目覚めてもすぐに読めるように隣に置いてほしい。誰にも盗まれないように。
それでは良い旅路を。」

使い込まれたような古い手帳に、殴り書きのような字でそう綴られている。




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地獄に来てからの夢主。
・生前と変わりなく記憶障害を持つが、死んでいるので体内の鉱石病の進行は止まっており、喪失の際も記憶は曖昧な状態で始まる。
「すこし、少しだけ時間をくれないか。……すまない、わからないな。ぼんやりだ」
・身寄りもなく裏路地のゴミ捨て場でチェロを弾いていたところアラスターに声をかけられ、「演奏者」としてハズビンホテルでお世話になる。
・なんだか落ち着かないなあ、とフードは身に着けているがホテル内では被っていない。
・記憶障害についてはホテルの皆には把握されている。
「記憶を失くす前は絶対にあたしたちのところまで来て、兎に角アラスターの隣で失くさないで。あいつは絶対にアンタと契約か何か危険なこと持ち出すから!いいね!?」
「ああ、うん、わかったよ」
『ハハッ!失礼ですねヴァギーさん。私がそんな野蛮なことするわけなーいじゃありませんか!』

人物との関係性
・チャーリー:怪しい人物(と自身は思っている)なのに自分を受け入れてくれて感謝と安心の気持ち。彼女の計画はどこか懐かしさを感じるため夢主は比較的協力的である。
・ヴァギー:ホテルやその計画について指導をしてくれて助かる。ヴァギー自身もほかの悪魔とは違って話を聞いてくれるため助かっている。
・エンジェル:彼の仕事や悩みに口出しはしない。かわりに彼女がチェロを奏でて、他愛のない話しをする姿がよく見られるとのこと。5話以降バーで語るふたりが見られる。
・ハスク:エンジェルが彼女をバーに連れ出したのがきっかけで三人で話すように。アラスターに契約はするなと口を酸っぱくして忠告する。
・ニフティ:ナイフを振り回しながら虫を退治する姿をみても「元気だな」と呑気に考える。古びた愛用のチェロを綺麗に直してあげようと近づく彼女にはやんわりと断るのが日課。
・ペンシャス:時々チェロの音を聴きながらエッギーズと眠るのが楽しみのひとつ。お礼に武器を差し上げますよ!と言われ「遠慮しておこう」と断るまでがベスト。
・エッギーズ:演奏の練習をよく聴きに来てくれる。なんなら始まる前の移動中に後ろからついてくる。
・アラスター:彼女の能力を利用したいと企んでいるのを、当の夢主本人は薄々感じているが、「執着」までは気付いていない、彼もその感情に気付いてない。彼によく鉱石結晶を撫でられるのでそのたび硬直する(感染するのではないかと)。


「地獄、私が想像していたものとはだいぶ異なっていたが、やはり文字通りだ。だから、あの日アラスターに声をかけられ、君たちと共にハズビンホテルで――楽園で暮らせることになったのは奇跡でしかないのかもしれないね。そう考えれば、私は大層幸せ者だよ」






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