もう既に半勃ち状態だし。
気が付けば、渡嘉敷ももういない。
目の前には佐藤と茂野がいる。
佐藤だっ!
こんな陰険な嫌がらせをするのは、ヤツしか!
ふっと、佐藤と目が合った。
その瞬間、今度は乳首に足が来た。
「はぁ……っ」
まさか、上のほうに来るとは思ってなくて、突然触れられて、思わず声が!!
あああっ、茂野の前でこんな声を出す日がくるなんて。
佐藤はクスクス笑っている。
このヤロウ。
茂野はさっきの声には気付かなかったみたいだ。
それにしても、器用なヤツだ。
やばいくらいに気持ちがいい。
思わず声が出そうになるのを必死に堪える。
「どうしたんだ? さっきから変な顔して?」
何も知らない茂野は訝しげな顔で俺を見る。
「な、なんでもっ、ない」
グリグリと股間を足で踏まれ、ビクッと身体が反応する。
好きな奴の前で……こんなっ……。
佐藤を睨み付けると鼻で笑われた。
「眉村、随分顔が赤いけど早く上がったほうがいいんじゃないの?」
こ、このヤロウ、上がれるわけねぇだろ!
こんな完璧に勃ったままじゃ!
茂野には絶対に見せないムカつく笑顔。
茂野が話しかけるとその表情は瞬時に変わる。
茂野、お前騙されてるぞ! コイツは何食わぬ顔で人の股間擦るような変態なんだ!!
「大丈夫かよ。眉村? 早く上がったほうがいいぜ」
その心配そうに覗き込む顔。すげぇ嬉しいけど、その親切は今は困るんだ。
「……はっぁ」
すぐ近くに茂野がいるのに、アイツがギュッと強く胸に足で刺激を与えるから、堪らず声が出た。
聞かれた! 今のは絶対に!!
きょとんとした顔で、オレを見ている茂野と、その後ろで肩を震わせて笑ってる佐藤。
「ま、眉村……お前、欲求不満か?」
「違う! こ、コレは……さとっぁっ」
佐藤のヤツ!! 覚えてろってか、早く上がらないと、マジでのぼせそうだ。
こんな状態で、さらに倒れたりしたら俺は完璧に変態扱いだ。
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