眉薬 他
LoveSick
「……っ、お前にはムードとかモラルと言うものがないのか!」
思っきり鼻を摘み足を踏み付けて、
悶絶している眉村を置いて、動き出した列についていく。
全く……こんな人前で何を考えてるんだ。
「まあまあ。新年早々カリカリするな」
「お前がさせてるんだろうが! 馬鹿!」
肩に馴れ馴れしく置かれた手を抓る。
手を繋ぐまではごまかしが利くかもしれないが、肩を抱いたり、キスしようとしたり流石にマズイ。
「全く……知り合いに会ったらどうするんだよ」
「俺は別に構わん。 自慢の恋人だからな」
「……! 〜〜〜っ! 恥ずかしい奴……」
「俺は事実を述べたまでだが?」
不思議そうに俺の顔を覗き込む。
「そういう事を人前で言うのが恥ずかしいっつてんだよ!!!」
思わずデカイ声を出してしまい慌てて口を手で押さえる。
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