眉薬 他
LoveSick
「あっ、バカッ」
首筋にきつく吸い付いて、薄紅色の充血した痕をわざとよく見える位置につけ、ぺろっと耳たぶを舐めると、薬師寺の頬が瞬時に紅色に染まる。
ズボンの上からなぞると、薬師寺の肩がビクッと震えるのがわかった。
「や、止めろっ……ふ……ぅっ」
ソコは既に熱くなっていて、それが恥ずかしいのかぶんぶんと首を振る。
「こ、こんなとこで……ぁっ」
ジャージの隙間から手を入れてゆるゆると扱きあげると熱い吐息を漏らし始めた。
そんな様子を見てしまっては、止められそうも無い。
「止めっ……あっ……誰か来たら……ぁっ……困るっ」
そんな声が聞こえてくるが、俺はもう夢中だった。
構わず行為を続けていると切羽詰った声を上げた。
そして――。
ずるずると崩れ落ちた薬師寺は、顔を真っ赤に染めて俺を睨みつけていた。
さっきまで静かだった会議室から、寮生の声が聞こえてくる、どうやら会議は終ったらしい。
「いやだっつってんのに、こんなとこで!!!!……バカやろぉぉ!!」
結局、俺は殴られて、アイツは走っていってしまった。
はぁ。
これからも、俺の心労は続きそうだ。
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