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長い沈黙が訪れ吾郎は意を決して口を開く。

「例えようがねぇよ。俺だってお前のこと好きだけど、そんなの何かに例えられっこねぇ」

まくし立てるように言って照れ隠しでプイッとそっぽを向く。

そんな彼を寿也は愛おしそうに肩を抱いた。

「吾郎君……」

グイッと自分のほうに顔を向かせ、目線をそらされぬようまっすぐに見据える。

「たまには、さ……君のほうからキスしてよ」


「えっ!?」

「僕のこと、すごく好きでいてくれるんだろ」

そう言って寿也は瞳を閉じた。

吾郎は、鼓動が耳のすぐ横で今にも壊れそうなほど早鐘を打つのを感じながら、そっと彼に口付けた。

「お前が大好きだ……。だから、俺のこと嫌いにならないで、ずっと俺の側にいてくれよ」

「そんなの当たり前だろ。僕は君を嫌いになったりなんかしない。ずっと君の側にいる」

お互いの視線を絡めあい甘く深く口付けあう。

こうして、二人の甘い夜は過ぎてゆくのであった。



*PREV END#

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