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「僕的にはそういう吾郎君も好きだな」
「えっ」
「だって、それだけ僕を愛してくれてるって事だから」
柔和な笑顔で言われ吾郎はドキッとした。
「やらしい吾郎君って、すっごく可愛いし」
「やらしいって……」
「シたくって堪らないって感じの君、すっごく可愛いよ」
「恥ずかしいからそういう事言うなって」
今にも頭の先から湯気が出てきそうなほど真っ赤になり寿也はクスクス笑う。
「照れなくてもいいじゃないか」
「恥ずかしいに決まってんだろっ!」
「もう、素直じゃないね。吾郎君は」
身体はあんなに素直なのにね。と言うと吾郎はさらに赤くなり何も言えなくなった。
枕に突っ伏して少しでも恥ずかしさを誤魔化そうとしている彼の髪にそっと触れ耳元で囁く。
「今にも顔から火が出そうだね」
「っ!」
クスクスと笑われ慌てて顔をあげ、目が合った。
ジッと見つめられ、胸が早鐘を打ちつける。
息をするのも苦しいほど吾郎は緊張していた。
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