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(くっそー寿也のヤロウ! 大河になれなれしく触ってんじゃねぇよ。浮気者!!)

こっそり隠れて、様子を伺いつつなにか進展でもあっては大変だと、いつもは二十分で眠くなる映画も、今日はしっかりと起きていた。

そうこうしている間に、映画も終わり二人はゲームセンターやバッティングセンターなどで楽しく過ごした。

大河は、途中何度も素の自分が出てしまい、寿也に首を傾げられバレてしまうのではないかと焦ったがなんとか誤魔化すことが出来た。

大河(吾郎)はそんな二人の後をばれないようにずっと尾行して、寿也が浮気しないかチェックしていた。

少しでも吾郎(大河)に触れようものなら、すぐさまその辺にあったものを投げつける。

しかし、当たったのは最初の1回だけで、後は全て器用によけられていた。

「今日は、やけにモノが飛んでくるな。落ち着かないから、僕の家に行こう?」

「……そうっすね」

(茂野先輩、思いっきり怪しい行動しすぎっすよ。てか、僕の身体でストーカーまがいは止めてほしい……)

はぁっと深くため息をついて、黙って寿也の家についてゆく。

(おいおいおい!! これは寿也のお持ち帰りパターンじゃねぇか!!)

吾郎はかなり焦っていた。

このままでは、大河が寿也と事に及んでしまう!

でも、自分が寿也の前に出て行けば、絶対キレモードに突入することは目に見えていた。

(ヤバイ! やばいぞ! どうする俺!?)

一人、彼の家の前で悶々と考える。




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