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「キス……すると思った?」
クスクス笑いながらそういわれ、吾郎はコレでもかというほど真っ赤になって、口をコイのようにパクパクさせる。
「っも……性格悪いぞ! 寿也。俺をからかって楽しいのか」
「うん。楽しい」
平然とした口調でさも当たり前のように言われ、吾郎は言葉を失ってしまった。
「もう、寿也なんか知らねぇかんな!」
そう言って起き上がろうとする彼を慌てて引き止めて、もう一度抱きしめる。
「……っ離せよ」
「ごめん。もうからかわないから。キス、しよ」
ふわりと優しい口調でそういわれ、吾郎はコクンと頷いた。
「大好きだよ……吾郎君」
「ん……俺も」
お互いに腕を絡ませ口付けあって。
二人の甘い夜はこうして過ぎてゆくのであった
*PREV END#
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