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そして夜。

さっきの積極的な吾郎君が頭から離れなくって、僕はいつもよりメチャメチャ早い時間から吾郎君をベッドに押し倒した。

「あン……やめろよ。くすぐったいって」

さっきのお返しに、耳に息を吹きかけて服の上から身体を触って。

「さっきのお返しだよ」

クスクス笑いながら、唇を重ねる。

「たく、ちょっと、からかってみただけだろ?」

そう言って悪戯っぽく笑う。

その顔、かなりヤバイ。

僕の背中に腕を絡ませて、熱っぽい瞳で頬を染めてジッと僕を見る。

小悪魔モード全開で、妖艶に僕を誘ってくる。

ああっ、やっぱ消灯まで待てそうにない!

ガマン出来ずに、首筋にキスマークをつけた。

「ッちょっと待った。明日、何の日か知ってるか? 寿」

明日? 明日なんてそんなのどうでも――!!

カレンダーを見ると明日は月一の紅白戦の日だ!

「紅白戦の前はヤラないって約束だったよな?」

にぃっと笑う吾郎君。

誘ってたのは確信犯か!!

「吾郎君、コレだけ僕を煽ってそれはないだろ?」

「別に煽ってねぇもん。寿が勝手にその気になってんだろ?」

飄々と言い放ち、吾郎君は起き上がって、自分のベッドに上がっていった。

なんか悔しい。

っていうか、これだけ誘っといて……ヒドイ、ひどいよ。でも、無理やりヤって何ヶ月かまえ、一週間も部屋に戻ってこなかったから、我慢しないと。

今度無理やりヤったら、監督に部屋変えてもらうって言ってたし。

小悪魔吾郎君――この僕を翻弄するなんて――。明日の夜こそはヒーヒー言わせてやるから覚悟しときなよ?



*PREV END#

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