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(みんなガキみてぇ)

「ねぇ、次はアレにしよ!」

「寿ィ、俺が絶叫系ダメって知ってて言ってんだろっ」

「もちろん♪ いいから、いいから」

寿也の指差す先には回転式のジェットコースターが聳え立っていた。

「眉村たちも早くー!!」

「おい呼んでるぞ。行こうぜ」

「……」

「なんだよ、天下の眉村も絶叫系には弱いってか?」

表情を強張らせている眉村の腕を引っ張って、階段を昇る。

自分もあまり好きなほうではないが、この男はどんな風になるんだろうと好奇心をくすぐられ、無理やり引っ張って乗せた。



吾 『ギャーー!!』

眉 『−−−−!!!!!』





遊園地に二人の叫びがこだました。

「だ、大丈夫か眉村?」

「ああ」

よろっとよろけそうになって、薬師寺は思わず吹き出した。

「あ"ー怖かった」

「相変わらず、すごい声だったね」

寿也はクックックと笑いを堪えている。

「次はどれにする?」

「じゃぁ、アレ♪」

ジェットコースターで味を占めた二人が指差したのはフリーホール。

「ぜってぇヤダ!」「俺は乗らん!!」

「まぁまぁ、折角来たんだし。」

「そうだぜ、眉村! コレくらいでビビってて海堂のエースが務まるわけねぇだろ?」

嫌がる二人を引きずって、意気揚々とアトラクションへ。

「寿頼むから、ゲーセンとかそういうのにしようぜ?」

「同感だな。心臓に悪すぎだ」

その後コーヒーカップや、ウォータースライダーなどに乗った後、ベンチに座った二人はぐったりともたれかかった。

「なんかさ、意外に楽しいよね」

ぐったりしている二人を置いて寿也と薬師寺は飲み物を買いに並びながらクスッと笑った。

確かに、眉村が、眉間にしわをよせて必死に堪えている姿を見るとかなり笑える。

いつも大人びていて余裕の表情でうまく丸め込まれているから、こういう意外な一面が見れて楽しいと感じていた。

「ねぇねぇ、あの二人カッコよくない?」

「本当だ」

注文をして戻ろうとすると、周りにいる女の子たちが眉村と吾のことを口々に噂してい
た。

寿也と薬師寺が戻ってくると、回りからどよめきを感じた。



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