プレゼントは3154/154
「ばっ、何言って……」
「いつも僕が迫って流されてって感じだから偶にはいいじゃないか」
寿也には周りの人が気にならないのかさらに際どい言葉を畳みかけてくる。
「偶にはって、お前なぁ……そんな恥ずかしい事出来るかよ」
「出来ない? じゃぁ、100歩譲ってコレつけてよ」
「なんだよ、コレ?」
ゴソゴソと袋の中から小箱を取り出し吾郎の手に乗せる。
中を開けると真っ赤なリボンが丸く一つの塊になって入っていた。
「それを自分で巻けば立派なプレゼントになるだろう?」
「なっっ!?」
ニコニコと腹黒い笑みを浮かべる寿也は面食らっている吾郎の様子を見て楽しんでいるようにも見える。
「今年の誕生日は、他に何もいらないからソレやってよ♪」
「はぁああっ!?」
「あ、ケーキを吾郎君のお腹に乗っけて食べるのも美味しいかも」
「ふ、ふざけんなっ! 誰がんな事やるかぁあっ!」
ウキウキと怪しい妄想を口にする寿也。
真剣に悩んで損したと思う吾郎だった。
*PREV END#
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