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「……茂野っ」
「……え!? ぅわっ」
顔を覗き込んだ瞬間、物凄い勢いで腕を引かれ、体がほんの少し浮いた。
何がなんだか状況がわからないまま、顔を上げると目と鼻の先に眉村のドアップが!
「なっ、んだよ。一体どうし……んぅっ」
全ての言葉を紡ぐ前に顎を持ち上げられ、唇に柔らかい感触が当たる。
強く押し当てられたソレは舌先で俺の口唇を割り開き口腔内に進入してくる。
「んっ……眉……っ!」
あまりに突然の事で、俺の頭はパニック寸前。
でも、嫌だとか抵抗しようと言う気は起きなくて、自然と腕を背中に回してキスに応えるような形になった。
歯の裏を舐められ、何度も唾液を交換する。
息を継ぐ間すら惜しいほどに舌を絡めて吐息が零れる。
「……ふ……っぅ……」
体のラインを眉村のゴツゴツした手がなぞりゾクゾクとした甘い痺れが沸き起こる。
強く抱きしめられた腕も、触れ合っている唇も全てが夢のようでもう何も見えなくなりそうだった。
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