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じっと僕を見てたかと思ったら、急に顔が近づいてきて、僕の唇に柔らかい感触があった。
「!?」
すぐに、唇は離れたけど。
少しだけ頬を染めてる吾郎君がいて、僕の顔が急に熱くなった。
キスされたんだ。
どうしよう。すっごくドキドキしてる。
目の前の吾郎君は、やっと太陽みたいに笑ってくれた。
「あのね、おとさんが、初めてのチューは、大好きな人にあげなきゃダメだよって。僕、寿君が大好きだから」
その発言にも、笑顔にも僕はドキドキで、どうしたらいいのかわからなくって・・・。
オロオロしてると、吾郎君の小さな手が僕の手をギュッと握り締めた
「ごめんね、寿くん嫌だった?」
小首をかしげて、不安そうな顔をする。
その姿に僕はさらにドキドキした。
「嫌じゃ、ないよ」
そう言って、今度は僕のほうから唇を合わせた。
されるのもドキドキしたけど、自分からするほうがもっとドキドキした。
「またいつか、会おうね」
僕がそういうと、吾郎君はコクリと頷いた。
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