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「おい! なんで俺まで……ブツブツ」

「ま、オメェもタイミング悪く居合わせたんだからしゃぁねぇだろ?」

「……」

ブツブツ言いながら、一緒に床の拭き掃除をする薬師寺。

悪いな。つき合わせちまって。

てか、なんで、泡だらけになったんだぁ??

「だから、入れすぎだっ!」

「しかたねぇだろ? どんだけ入れていいか、わかんなかったんだし」

「いや、限度ってモンがあるだろ!」

「ムー……」

しかたねぇじゃん。

なおも呆れた顔をする薬師寺。

俺が、部屋に戻ろうとすると、俺の洗濯籠をいきなり掴んだ。

「ちょっと待て! お前、これ以上騒ぎ起こすんじゃねぇぞ」

「失礼だな。俺は寿也のためを思ってやってんじゃねぇか!」

騒ぎ起こしてるつもりはねぇんだよ!

「ちなみに、次はなにやるつもりだ?」

「あとは、掃除頼まれてる」

「お前、掃除機かけたことあるのか?」

「馬鹿にすんなよ! 掃除機くらい、俺だってかけれるっつーの!」

「そうだよな……ま、これ以上かかわってまた巻き込まれんのはごめんだから俺は行くぞ」

頑張れよ。

そう呟いて、薬師寺は自分の洗濯物を持って戻っていった。

掃除に洗濯にって……寿のヤツ、俺の分までよくやってくれてたんだなぁ。

なんか今日一日ですげぇ疲れた。

夕方になる頃には俺はもうぐったり。

椅子に座って寿也の寝顔を見てると、なんか俺まで眠くなってくる。

つい、ウトウトしていて気がつけばもう、夕方だった。

「気がついたみたいだね」

目の前にはいつもと同じようにクスクス笑う寿也の姿。

「お前! 寝てなくて大丈夫なのかよ!?」

「あぁ、解熱剤使ってるから、だいぶ楽だよ」

一時的なものだろうけどね。

そういう寿也はやっぱりまだ本調子じゃないらしい。

「それより、今日はご苦労様。色々問題起こしたらしいね」

「うるせぇなぁ、しかたねぇだろ?」

やっぱ慣れないことはするもんじゃねぇな。

俺がそういうと、寿也はまたクスクスと笑い出した。

「笑うなよ」

「ごめん。頑張ってる君の姿想像したらおかしくって」


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