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トレーニングルームに着くとあたりは薄暗く、誰もいないみたいだった。

ただ、隣の泰造のおっさんがいつも使ってる部屋だけうっすらと下から光が洩れている。

どうやらココに寿也は居ないらしい。

チッ、一体何処行っちまったんだよ。

仕方がなく、部屋をでようとすると世にも恐ろしい声が何処からともなく聞こえてきた。

「あぁ〜ん……いいわぁ。すごく上手よ」

荒い息遣いと、気持ち悪い声。

俺はどうやら相当ヤバイ場面に出くわしちまったらしい。

身の毛もよだつような恐ろしい光景を想像しちまって、俺は思わず身震いした。

「あっ、そうそう……ソコ、気持ちいいわぁ……佐藤君……ハァハァ」

佐藤!?

まさか、寿也の浮気相手って――おっさん!?

そんなバカな。

「あっあっ、凄い……そこっ!」

「ココですか?」

「そうそう、貴方の指最高ね」

……寿也が、オカマに走った……。

あまりにもショックが大きすぎて、俺はフラフラとトレーニングルームを出てアテもなく廊下を彷徨っていた。


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