バッツはキーンと吾郎の活躍で連勝を続け、ついに東地区優勝を決めた。
その間にサンダースの引退騒動など色々あったが、無事にみんなで優勝を見届けることができ祝勝会も行った。
次はプレーオフでの優勝!
今のメンバーなら夢じゃない。
そう皆で盛り上がっていた矢先、コーチからメジャー昇格を告げられる。
メジャー昇格。 しかもキーンと一緒に上のリーグへ行ける。
それは確かにうれしい事ではあった。
だが、今の主力メンバーが6人も抜けてしまって、バッツの優勝は大丈夫なのだろうか?と言う不安が残る。
今まで一緒に頑張ってきた仲間たちと優勝を分かち合いたい。
だが、メジャー昇格のチャンスをフイにしてもいいのだろうか?
中々自分の気持ちが整理出来ずに、戸惑う吾郎。
自分の部屋に戻っても気持ちのわだかまりは消えず、もやもやしたままベッドに寝転がる。
ふとテレビをつけると、ジュニア率いるファルコンズがプレーオフ進出を決めたと言うニュースが流れていて、吾郎は驚いて思わず飛び起きた。
「そっか、アイツが……出てくるのか」
ジュニアとはアメリカへきて直ぐに所属していたサーモンズで対戦した際、乱闘騒ぎを起こした経験がある。
いつか絶対ジュニアを倒す。
そう宣言した事を思い出した吾郎の気持ちは一気にバッツへ残ると言う方向に傾き始めていた。
モドル/ススム