「あンっ……」
少しづつ、唇を下のほうに下ろしてゆくと吾郎の身体には沢山の充血した痕が残されてゆく。
服の中に手を入れてゆるゆると身体のラインに触れれば、そのたびに敏感に身体を震わせる。
「ずいぶん感度がよくなったみたいだけど、向こうで誰かと寝たりした?」
「そ、そんなことっ……するわけっ……ぁッ……ねぇだろっ」
やや慌てた様子の彼に寿也は、ふーん。とだけ呟いて、シャツを捲くり胸の突起に唇を付けた。
「あッン……やっぁ」
眉根寄せて、頬を染める彼の様子を見ながら、空いている手でベルトのバックルを緩め中に手を滑り込ませる。
彼のモノに手を触れたとたん、大きく仰け反りビクンと身体を震わせた。
「たったコレだけで、感じてるのかい?」
「寿也が、触ってる……からっ……ァッ」
ゾクゾクするような甘い痺れに頬を上気させ、熱い息を吐きながら切なげな表情で見つめてくる。
「いやらしい顔……此処もこんなに熱くして」
「……っ!」
僅かに浮いた腰を見逃さず、指で蕾を撫でる。
焦らすような指の動きを追うように、腰が揺れた。
「も、早く挿れてくれよ……」
「ダメだよ。僕の質問に答えてからだ」
「――え?」
寿也の言葉に吾郎は眼を丸くした。
「ねぇ、あっちにいる間、何人の男に身体を許したんだい?」
耳たぶを甘噛みしながら息を吹き掛けられ身体がビクリと跳ねる。
自身を緩々と扱かれて先走りがジワリと寿也の手を濡らした。
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