鬼畜眼鏡
LoveSick
「全く、お前は今日会議があるってわかっているのか」
あれから何度も続けざまに犯され、気が付けばもううっすらと日が昇り始めていた。
「御堂さんが可愛い事言うからいけないんですよ」
「私のせいか!?」
いけしゃぁしゃぁと言い放ち腹が立つほど涼しげな表情で笑う。
「そうですよ。ヤってる時の俺の顔が好きだなんて、どんな殺し文句かと思いましたよ」
「!」
確かに冷静になって考えてみればとんでもない事を口走っていたのかもしれない。
「でも結局、御堂さんは俺とヤるのが好きって事でいいんですよね」
「なっ、誰もそんなことは言っていないだろう」
「違うんですか? セックスしてる時の顔が好きなんでしょう?」
「違うっ、私が好きなのは切羽詰ったような余裕の無い時の顔で……」
「でも、そんな顔普段しませんよね?」
ニヤリといやらしく笑われ二の句がつげなくなる。
「やらしいなぁ、御堂さん」
「違う! 私はそんなつもりじゃ」
「じゃぁ、どんなつもりなんですか?」
「〜〜〜っ知るか! 私はもう寝る!」
布団をバサッと頭から被り外界を遮断する。
その横で佐伯のクックックと肩を震わせて笑いを押し殺している声がいつまでも響いていた。
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