ギシギシッとベッドの軋む音に混じって互いの息遣いや身体を合わせる音が響く。
熱っぽく佐伯が私の名を呼ぶ度に、ゾクゾクとした強烈な快感に襲われる。
佐伯の声や、身体の温もり、視線、全てが私を支配していく。
見つめられるともう何も考えられなくなって、頭の中は真っ白になってしまう。
こんな自分は知らなかった。
「は……ぁアッ、佐伯っ」
「クッ、そんなに締め付けないで下さいっ」
額に汗を浮かべ切羽詰った表情をする。
普段は見れない顔。
私だけが知っているその表情に胸が高鳴る。
なんとなく解った。
佐伯の何処が好きなのか。
「ぁ……」
「どうしたんですか?」
「私は、君のそんな顔が好きだ……っ」
「!?」
手を伸ばし頬をソロリと撫でる。
あまりに唐突な言い方だったのか、面食らった表情がまた可笑しい。
「こう言う状況でそんな事言うなんて、確信犯ですか」
「何のことだ」
「そんな可愛い事言うと手加減出来ませんって言ったんですよ」
いきなり腰を掴まれ激しくなる動きに、強烈な快感が沸き起こる。
「あっああ……っ馬鹿! そんな激しく……ふぁあっ」
「そろそろイきますよ」
「んっ、あっ……ぁあ――っ!」
私の中で佐伯が弾ける感覚を感じながら程なく2度目の絶頂を迎えた。
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