吾郎受け R18
LoveSick
「薬師寺ってさぁ、着やせするタイプ?」
部活終了後、後片付けを終えて着替えていると突然茂野が話しかけてきた。
「別に。そんな事も無いと思うが」
自分が痩せていると思った事もねぇし、着やせしてるとかそんな事考えた事もねぇ。
茂野は「ふぅん……」と呟くとそれっきり黙りこんだ。
誰も居なくなった部室で二人きり。
背中に痛いほどの視線を感じ脱いだまま手が止まる。
「なんだ? 俺の身体になんか付いてるのか?」
「いや……いい身体してんなぁと思って」
ツツ……っと背中の中心を指でなぞられゾクリと悪寒が走る。
「っ! 気持ち悪りぃ事してんじゃねぇっ!!」
反射的にぶん殴りそうになった腕を掴まれダンッとロッカーに押し付けられる。
鉄のひやりとした感覚にゾッとした。
「……なんのつもりだ」
掴まれた腕を睨み付けると、茂野はふっと目を細めほくそえむ。
「だってお前、こうでもしないと殴りそうだったから」
痛いのは勘弁だしなー。
なんて呑気な事を言いながら舐めるような視線で俺を見る。
いや、観察していると言ったほうが正しいのかも知れない。
モドル/ススム