吾郎受け R18

LoveSick


初めてのキスからもう十年が経った。

僕も吾郎君も色んなことを経験して、素直な気持ちで話しができなくなっていた。

僕はいろんな事があって心に闇を抱えていた。

でも吾郎君は相変わらず太陽みたいに輝いて、まっすぐにあの時と同じように視線を僕に向けてくる。

今の僕にはそれが苦痛だった。

君の純粋な眼差しは僕には眩しすぎるんだ。

君を見ているとどうしても僕だけのものにしたくなる。

独占欲がでてしまったから。

君には僕だけを見つめていて欲しい。

ずっと、僕は君だけを見ていた。

あの時からずっと君だけを見ていたんだ。

大好きって言う気持ちは愛してるにいつの間にか変わってしまった。

愛してる。

好きだから君が他の人間を見て笑っているのが許せなかった。

海堂の二軍寮。そこで僕らは同室になった。

二四時間同じ部屋。

望んでいたはずなのに……今は君の目を見るのが怖い。

穢れを知らないその瞳に自分の欲を見透かされそうでだんだん僕は部屋に戻らなくなった。

朝も吾郎君を起して、すぐに朝練に出て夜は消灯まで時間を潰す。

そうしないと僕はきっと君をめちゃくちゃにしてしまう。

僕の前から太陽が消えてしまうのは耐えられなくて、必死に僕は自分自身の境界線を作る。

超えてはいけない幼馴染という一線。

吾郎君を失いたくないから。

でも吾郎君はいつも僕の期待を裏切って、驚くべき行動に出る。

モドル/ススム



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -