窓の外には雪景色が一面に広がっていた。
それを憂鬱そうに見つめ、吾郎は静かに息を吐く。
「これじゃ、明日もグラウンド使えないじゃねぇか」真っ暗な空からしんしんと降ってくる雪に、思わずブルッと身震いをした。
「何見てるんだい?」
いつの間に戻ってきたのか、寿也が風呂上りの上気した頬を彼の肩に乗せ何か面白いものでもあるのかと興味深そうに覗き込む。
ふわっと、シャンプーのよい香りが吾郎の鼻を掠め、胸が高なった。
「結構積もってるね」
「そう、だな」
後ろから、そっと抱きしめられて吾郎の胸は早鐘を打ち始める。
背中越しに彼の心音を感じ、首だけを動かして、キスをする。
「ご、吾郎君?」
いつもの彼らしくない行動に驚いて、目を丸くする寿也に吾郎はもう一度口付けた。
「珍しいね、吾郎君からキスしてくるなんて」
「別に、ちょっとしてみたくなっただけだよ」
照れ隠しなのか、プイッとそっぽを向いてしまった彼に少し意地悪をしてみたくなって耳たぶをペロっと舐めた。
「っ! なにすんだよっ!」
振り向いたその唇を塞ぐ。
優しく、撫でるように丁寧に口腔内をまさぐれば堪らずくぐもった声が洩れ、眉を寄せた。
ジャージの隙間に手を這わせると、中は熱がこもっていて暖かく、寿也のヒンヤリとした手が胸の突起を刺激するとピクリっと肩が揺れる。
片方の手はズボンの上からそっと形をなぞるように触れて、もう片方の手は上半身を刺激する。
「ちょっ寿……っぁ」
文句を言うその口を半ば強引に塞ぎ舌で歯列をなぞったり角度を変えて吸い付いたり
「んっ……ふっ……ぅ」
だんだんと頬は紅色に染まり、呼吸も速くなる。そのうちに膝に力が入らなくなり、カ
クンっと膝が折れた。
モドル/ススム