吾郎受け R18
LoveSick
だんだんと日差しが強くなり初夏の様相を呈してきたある日、
吾郎はいつものようにベッドに寝転がり、机に向かっている相手に声を掛けた。
「なぁ寿ぃ、暇〜」
「え? あぁ、もうちょっと待ってて」
大して気に留めることなく、勉強の手を休める気配のない彼に吾郎は些かムッとする。
自分より勉強を優先させるのが気に入らなくてゆっくりと起き上がると、さりげなく背後に近寄り耳元で甘く囁いた。
「そんなつまんねぇこと止めて、俺とイイコトしねぇ?」
案の定驚いて振り向いた寿也に、満足そうな笑みを浮かべながら触れるだけのキスをする。
「ご、吾郎君っ!? どうしたのさ」
「んー? 別に。どうもしねぇよ? ただ、勉強と俺・・・どっちが大事なのかなぁって思っただけだよ」
妖艶に笑い、するりと肩に腕を回す。
色香を含んだ視線に充てられて、寿也はごくりと生唾を呑み込んだ。
「・・マジで、どっちが大事なんだよ?」
「どっちって・・・そんなの」
答えは始めから決まっている。
「吾郎君が大事に、決まってるじゃないか」
モドル/ススム