吾郎受け R18

LoveSick


「なぁ、ヤろうぜ?」

「何を血迷ってんだ!?……っ!」

慌てる彼にお構いなしに、吾郎は薬師寺の頬に触れて、自分から口付けをした。

「んっ!! んっ」

薬師寺は必死に逃れようとジタバタもがいていたが、投手の彼に腕力勝負で叶うはずもなく、逃げる舌を追い掛けられ、歯の裏をなぞられて、久しぶりの感覚に、ビクッと身体を強張らせた。

(ヤベッ、なんでこんなに茂野のやつ、キス巧いんだよ)

ふっと唇が離れ、薬師寺は、はぁっと熱く息を吐く。

「感じた?」

「だ、誰がっ!」

カァッと赤くなり、吾郎を見ると彼も頬を染めていた。

「なんだよ、勃たねぇの?」

「あ、アホなこと言ってんじゃねぇ!!」

「いいじゃん。遊びって事で」

「あ、遊びって……もうちっとマシな遊びにしろ」

呆れて口が塞がらない薬師寺に、吾郎は短く息を吐いた。

「薬師寺だってさぁ、眉村とヤれなくて辛くねぇ?」

「ロコツにヤるとか言うなって!」

「だって事実だろ? なぁ、シよ?」

「ヤりたいなら一人でやれ」

「無理だって。俺、一人じゃイケねぇもん」

平然と言い放ち、薬師寺の毛布を奪い取り、膝の上に跨る。

「……」

「なぁ、一人より、二人のほうが断然気持ちいいって、知ってんだろ?」

「そ、そりゃ……まぁ……」

「じゃぁ、決まりな」

すっかり吾郎のペースに乗せられて、薬師寺はぽりぽりと頭を掻いた。

「たく……茂野といると、調子狂うぜ」

はぁっとゆるく息を吐いて、妙にこの状況を楽しんでいる相手に視線を送る。

「で? どっちが攻める?」

「は?」

吾郎の問いに、薬師寺は素っ頓狂な声を上げた。

「だから、どっちが上になんだよ」

「どっちって……」

「俺さ、一度でいいから攻めてみたかったんだよな」

ウキウキした声色で服を脱ぎ始める吾郎に、薬師寺はうろたえた。

「ちょっと待て! 誘ったのはお前なんだから、責任取れよ」

「えーっ俺、ヤダ」

「ヤダって、なんて自分勝手な……」

呆れ声を上げる薬師寺に、吾郎はお構いなしでズボンの上から触れてくる。

「おいっ、どこ触ってんだ! てめぇ!」

「大丈夫だって。寿也で覚えてるから、自信あるぞ」

「何の自信だよ、なんのっ」



/ススム



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -