吾郎受け R18

LoveSick


「ふぁ……暇だな。 なんか面白い事ねぇ?」

チャンネルを次々に変えながら、茂野が大きな欠伸をひとつ。

ベッドに寝そべりながら勝手に開けたポテチをバリバリと食べる。

「ねぇよ! つか、人の部屋だからって少しは遠慮しろ!」

さっきまで半ベソかきながらショゲてた人間とはとても思えない態度に思わず溜息が洩れる。

鼻水垂らしながら泣き付くから何事かと思ったら、佐藤と喧嘩した……って……。

しかも自室の鍵を家に忘れて来たとか吐かしやがる。

声をかけた事を後悔しながら仕方なく俺の部屋に入れてやったのが一時間程前。

暫く愚痴を聞いてやったらスッキリしたのか、人のベッドにどっかりと腰を降ろしすっかり寛ぎモードに入りやがった。

マスターキーを管理するチーフマネージャーの田尾さんが正月休みじゃなきゃ、ソッコー追い出してやるとこだ。

「仕方ねーじゃん。部屋の鍵ねぇし……」

「じゃあ、家に帰ればいいじゃねぇか」

「やだね。一々戻るなんて面倒臭せぇ。 それに、帰ったって何もすることねぇから、このままでいいよ」

ゴロリと寝そべり我が物顔で人の雑誌に手を伸ばす。

「マスターキーが使えるようになるまで取り敢えずよろしくな」

「よろしくって……お前、泊まる気かよ」

俺の問いに茂野はニヤリと笑った。


/ススム



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