「お前を見てると、いくらでも出来そうな気がする」
「げぇっ、マジかよ」
「俺が冗談を言うように見えるのか?」
「……っ、見えねぇ」
「フッ、そうか」
柔らかそうな癖のある髪に触れ、クシャクシャッと掻き回すと迷惑そうに眉を顰めた。
「なんかガキ扱いされてる気分だぜ」
「そんな事は無い、茂野は嫌なのか?」
顎を持ち上げ視線が絡む。
唇の輪郭を指でなぞると「んっ」と声をあげ小さく身じろぎした。
「嫌なわけ、ねぇだろ」
半開きになった口元から誘うように赤い舌が揺れて指に吸い付く。
チュッチュッと水音が響き生暖かい舌の感触がゾクゾクとした甘い痺れを脳に伝える。
「やらしいな。 誘ってるのか」
「お前が欲しいっつったんだろ?」
悪戯っぽく笑い、ペロリと口元を舐める。
唾液で濡れた指先から銀色の糸が伝い、プツリと切れてしまった。
「茂野……っ」
堪らず抱きしめて、貪るように口付ける。
舌を絡め、口腔内を犯すと鼻から抜けるような甘い声が洩れ始める。
「うわっ、お手柔らかにな。お前只でさえ激しいんだから」
「ぁあ。努力する」
息継ぎの合間にそう言われ、苦笑しながらもう一度口付けた。
背中に回された腕の温もりを感じながら啄ばむようなキスを繰り返す。
「ぁ……っは……っ」
頬を紅潮させ、先ほどつけたばかりの徴の上に唇を寄せる。
ピンと勃ち上がった胸の飾りに吸い付けば妖艶に腰が揺れ息が荒くなる。
濡れた唇から零れ落ちる嬌声に身体の芯が焼けるように熱くなった。
「いいか?」
「え? ……っ聞くなよ、んな事っ!」
両足を抱え込み、濡れそぼったソコにいきり勃った自身を押し当てる。
耳元で囁くと急に現実に引き戻されたのか、腕で顔を覆ってしまった。
腰を掴んでゆっくりと埋めると茂野の身体がビクリと小さく震えた。
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