そのまま腰を抱えられ指を引き抜くと同時に熱いものが押し入ってくる。
指とは比べ物にならないほどの存在感は少しづつ強烈な快感を伝えてくる。
「あっ、ぁあっ……っは寿っ」
ギシッギシッとスプリングが軋む。
一度口をついて出た嬌声は止めることが出来ず、突き上げられる度にひっきりなしに口から洩れてゆく。
「吾郎君っ、凄く気持ちいい」
「俺もっ、んんっ、っは! ぁあっ」
互いに貪るように口づけながら、愛し合う。
「ん、ふぁあっ、いてっ」
あまりにも夢中になり過ぎてベッドの枕木に頭をぶつけた。
「ふふっ、ごめん」
「はぁ、やっぱお前野獣みてぇ。 もっと手加減しろよな」
打った頭を押さえ睨みつけると寿也がニヤリと笑う。
「激しいの、好きなんだろ?」
そう言って腰を引きよせ片足を肩にかけながらグイグイと揺すってくる。
「ぁっ、ん……まぁ、な」
眉根を寄せて思わず洩れた吐息に満足そうな笑みを向け寿也が再び律動を開始した。
「ふぁっ、ぁあ……寿っ」
「好きだよ、吾郎君」
甘い囁きが聞こえてくる。
「眉村なんかに、君は渡さないから」
今度は力強い声。
「へっ、ばーか! こんな事お前以外とするかよ」
「うん、そうだね」
安心したような表情。
首に腕を回してゆっくりと口づけた。
「次の試合も、絶対に勝とう。君と一緒なら世界一になれそうな気がする」
「なれそう、じゃなくって世界一になる! だろ?」
寿也と一緒なら、ギブソンだろうが誰だろうが相手じゃねぇ。
きっと二人でいれば無敵になれる。
互いの存在を確かめながら、熱い夜は更けていった。
NEXT あとがき
前/ススム