「あっ・・・あ!は・・・あンっ」
卑猥な音と、先輩の喘ぎ声が聞こえてくる。何度も聞いているはずなのに、それでも毎回僕を興奮させる。
「ああっ・・あっあっあっ・・・大河ぁっ!」
僕の背中に腕を回し、硬く瞳を閉じて何度も僕の名前を呼ぶ。
名前を呼ばれると、すッごくゾクゾクする。
「先輩・・・僕と、藤井先輩、どっちが気持ちいい?」
突然言った僕の言葉に、先輩達は同じようなリアクションをした。
目を丸くして、ギョッと身体をこわばらせる。
「ほら・・・言ってみてよ?」
「・・・・っつ」
「言わなきゃ、今すぐに止めちゃうよ?」
僕が身体を引きかけると、大慌てで先輩が僕の腕をつかんだ。
「大河・・っ・・・ヤだ。止めんなよぉっ・・・」
「で?・・・どっちが気持ちいの?」
にっこり笑いかけると、荒い息を吐きながら、先輩は僕を見た。
「お前のが、断然気持ちいに決まってんだろ?・・・・もうっ・・・・藤井なんて気持ちいいわけねぇっての」
そういう先輩の言葉はたぶん、ハッキリと本人に聞こえたはずだ。
へっ、ザマーミロ!!
顔なんて見たくも無いけど、ショックを受けている藤井先輩の顔を見て、僕は鼻で笑ってやった。
「も・・、なにやってんだよ・・・早く、動けよぉっ・・・。」
クイクイッと僕の腕を引っ張り、先輩が僕のほうを見つめる。
「ごめん。じゃ、つづきしよっか。」
再び僕が動き出すと、先輩の口からまた喘ぎ声が漏れる。
激しく突き上げるとびくびくってなるから、前立腺に当たってるんだと思う。
「あっああっあー・・・・っ!!」
先輩が果てて、その反射的な締め付けで、僕も果てた。
「・・・・・、藤井先輩。卑怯な手を使って、先輩をモノにしようったって、無駄ですよ?」
「・・・・・・・。」
「茂野先輩は、誰にも渡しませんから。あ、それと・・・気づいてないかもしれないから言っておきますけど、藤井先輩の隠し撮りぜぇんぶ消去させてもらいましたから。」
僕の言葉に、藤井先輩はガックリと崩れ落ちた。
その後、のこりの2日間は藤井先輩は田代先輩の部屋に泊まることにしたらしい。
邪魔者がいなくなって、僕と先輩は存分に2人っきりの時間を楽しんだのだった。
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