吾郎受け R18
LoveSick
・・・・・・はぁ。
家でも、ずっとため息ばっかり。
頭の中は、不敵に笑う藤井先輩。
ダメだ!
先輩が裏切ったって思っちゃって・・・醜い感情がどんどん僕の中で膨らんでいく。
もやもやした感情を溜め込みたくなくて、僕は明日、思い切って先輩に聞いてみることにした。
ところが、先輩に会うのが中々難しい。
と、言うのも常に藤井先輩がそばにいて、吾郎先輩は僕の顔を見ると避けるように逃げていってしまう。
・・・・・・・こうなったら、強硬手段だ!
僕は、空き教室に身を潜め、先輩が通るの待ち伏せすることにした。
うまく一人で通ってくれるといいんだけど・・・・。
じっくり粘って、授業開始のチャイムが聞こえる寸前、運良く先輩が通りかかった。
「!?・・ぅわぁっ!?」
僕は、飛び出して、力いっぱい腕を引き教室に連れ込むと鍵をかけた。
カチャリっ
その音が妙に大きく響く。
「いってぇ・・・・って、大河!?」
状況がうまく飲み込めていない先輩は、僕を見てこれでもかって言うくらいに目を見開いた。
「・・・・・先輩、昨日藤井先輩とホテルに行ったでしょ?」
「なっ・・・・!?」
口をパクパクさせて、見る見るうちに先輩の顔から血の気が引いてゆく。
前/ススム