中にはまだ誰もいなかった。
やった♪今日はラッキーディだ。
先輩は、さっさと一人で着替えにかかっている。
少しづつ露になる日焼けしていない部分の白い肌に僕は思わず見とれてしまった。
ドクンドクンと胸が高鳴る。
そんな僕に気がついたのか、先輩と目が合った。
「ねぇ、先輩・・キスしよ?」
「な、何言ってんだよ!!こんなとこでダメだ・・・っ」
先輩が最後まで言い終わる前に口を塞いだ。
こんな場所で二人っきりで何にもしないなんてガマンできない。
先輩の唇は柔らかくって暖かい。
ゆっくりと輪郭をなぞって、少し開いた隙間に舌を入れて、先輩の逃げる舌を追いかけて吸い付く。
「んっ・・ふぅ」
苦しくなったのか先輩は少し息継ぎをした。
鼻にかかるようなその声がなんとも堪らない。
僕が首筋に唇を落とすと、先輩は激しく抵抗を見せた。
「ッ・・・ダメだって・・大河!!」
必死に抵抗を見せるけど、僕はもう止まりそうもない。
少しきつめに吸い付くと、先輩の身体がビクっと跳ねた。
「やめっ・・もうすぐ、みんなが来るから」
そう言って頭を振って、抵抗する。
でも、抵抗されればされるほど、僕はもっとしてやろうと躍起になる。
その時、ガチャっとドアのノブを開く音がした。
それと程同時に、先輩は僕を突っぱね、ロッカーのほうを向いて、僕に背を向けた。
「よう、いつも早いな、茂野と清水は」
入ってきたのは副キャプテンの田代先輩。
その後ろから、宮崎先輩と内山先輩の姿も見える。
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