そうこうしているうちに夜になった。
吾郎は、寿也のことを今か今かと待っていた。
もはや彼の驚く顔がみたいから、という当初の目的を忘れ、この違和感から開放されたくってウズウズしていた。
未だに机に向かっている寿也に痺れを切らし彼の首にするりと腕を巻きつけた。
「なぁ、まだ終わらねぇのかよ?」
耳元で囁くとゆっくりと寿也は顔を上げて吾郎に視線を移す。
「どうしたんだい? 今日はやけに積極的だね」
「ん? 別に……」
そうい言いつつも誘うように上目遣いで見つめられて、思わずごくりと喉がなった。
雪崩れるようにベッドに沈み込みゆっくりと口付けを交わす。
歯の裏を舐めたり吸ったりすると、とたんに吾郎の口からくぐもった声が洩れてくる。
服の中に手を入れて中を弄り敏感な部分と爪で掻くと堪らず身体がビクンと仰け反った。
「あっ……ふ……ぅ」
下半身に手を伸ばすととたんに腰が浮き誘うように腕に擦り付けてくる。
「やらしいね、吾郎君……そんなにシたいの?」
「い、いいから……早く触ってくれよ」
熱い吐息を洩らしながら妖艶に腰が揺れる。
「ふふ、積極的なキミも嫌いじゃないよ」
首筋にキスマークを付けながらズボンの中に手を入れる。
そこで、何か違和感を感じ寿也は手を止めた。
「寿?」
「吾郎君……何履いてるの?」
そう言われ吾郎はムクリと身体を起こす。
「見たいか?」
「え? あ……うん」
ニッっと笑われ寿也は一瞬戸惑った。
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