吾郎受け R18
LoveSick
「寿は俺のこと、好きか?」
まっすぐな吾郎君の言葉。
その一言一言に胸が躍る。
「好きだよ」
そう言うとぱぁっと表情が明るくなった。
それと同時に吾郎君が僕の首に腕を回した。
息がかかるほど近くに唇があって眩暈がする、そして僕はとうとう境界線を越えてしまった。
貪るように彼の唇を奪うと、とても甘く柔らかかった。
そっと舌を絡ませると躊躇いがちに吾郎君も舌を絡ませてきて、息をするのも惜しいくらいにずっと口付けていた。
「……ふっぅ」
ほんの少しの隙間から吾郎君の吐息が洩れる。
唇を離すと銀色の糸が僕と吾郎君を繋いでいていた。
「寿……」
熱っぽい潤んだ瞳に思わず目が眩んだ。
そんな瞳で僕を見つめないで。
僕は君が思ってるほど白い生き物ではないから。
真っ白な君を僕の闇が呑み込んでしまう。
「寿……好きだ」
吾郎君はそんな僕の葛藤なんかお構いなしにストレートにぶつけてきた。
その言葉は、君の投げる球のように僕の心にまっすぐ突き刺さる。
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