彼の指の本数を増やし、ある一点に辿り着くと、ゾクゾクッとするほどの快感に思わず意識が飛びそうになった。
「あっ……も、ヤダっ……ハァアアッツんっ」
イカせてやってもよかったのだが、それをさせなかったのは、寿也がもうガマンの限界だったためだ。
指を引き抜くと、吾郎の口から「あっ」という小さな声が聞こえ、その直後に寿也自身を埋めてゆく。
「ちょっ……いてぇっ……」
「吾郎君、力抜いて。僕も苦しい」
締め付けの強い内部に半ば強引に押し込むと、焼け付くような痛みに吾郎は堪らず眉をしかめた。
けれど、それはほんの一瞬のことで、寿也が動きを早めると、恍惚の表情を浮かべ声を洩らすまいと必死に耐える。
「はぁっ……ぁっ。……ぁっ」
彼の動きに合わせて吾郎も腰をくねらせ、ベッドの軋む音と喘ぎ声が部屋中に響いている。
足をグッと持ち上げて、激しく腰を打ち付けると、吾郎は堰をきったように声を洩らし、シーツをぎゅっと掴んで身悶える。
「あっ、あっ、と、寿っ! あっ……あっ」
「すごいよ、吾郎君。熱くて蕩けそうだっ」
「あっ、も……っと……寿ッ」
頭の中は真っ白で、もう何も考えられないほど、吾郎は感じていた。
それが、何よりも嬉しくて、寿也はさらに動きを早める。
「いい……あ!……寿! あッ……はっ……あ――っ!!」
ビクッビクっと身体を震わせ、寿也の背中に腕を回し一際甲高い声を上げて、寿也とほぼ同時に思いの丈を放出した。
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