吾郎受け R18

LoveSick


あーぁ、なんでこんな風になっちまったかな……

隣りで暢気に寝ている野郎の顔を眺め、思わず溜息が洩れる。

今まで、寿也や眉村に襲われそうになっても必死に貞操を守って来たのによりによって俺の初めてがこんなヤツに奪われちまうなんて……。

「ありえねぇ……」

「何が有り得ないんだ?」

ポツリと呟いた言葉に返事が返って来て、今まで閉じられていた蒼い瞳が俺の姿を映し出す。

「なっ、起きてたのかよ」

「あぁ、穴が空きそうなくらい見つめられてたら誰でも目が覚める」

そんなに俺の顔が好きなのか?

なんて、ニヤリと笑いながら言うもんだから自然と昨日の情事を思い出して赤くなった頬を押さえる。

「ち、ちがうっつーの! 変な誤解すんなっ」

「ふぅん……ま、何でもいいけどな。 ほら、いつまで寝転がってんだ。風呂行ってシャワー浴びて来いよ」

慌てふためく俺とは対照的に涼しい顔して俺の着替えを放り投げる。

つか、アイツにとっては俺と夕べあった事なんて大した事じゃなかったんだろうな。

そう考えると、なんだか虚しくなってくる。

/ススム



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