「わかったから、落ち着けよ・・・。その・・・実際にはヤれねぇけど・・・俺が・・シテ・・やる・・から。」
「??」
顔を真っ赤に染めて俯きながら小さな声で言う吾郎に寿也は首をかしげる。
「だから・・・・あ、アレを・・・」
「アレ?」
「もうっ、とにかく、寿は寝てろよ!」
真っ赤な状態のまま、ベッドに寿也は寝かせられ、それと同時にベッドが軋み吾郎が怪我をしていないほうの膝の上に跨ってきた。
「吾・・吾郎君!?」
「い、一体、何をするつもりなんだ!?)
慌てて半身を起すと、彼は寿也の下着をずらし、おもむろに彼のモノを取り出す。
「ぜってぇ、こっち見んなよ」
そう言って、パクッと口腔内に含み頭を上下に動かし始めた。
(う・・っそ!吾郎君が・・・自分から奉仕してくれるなんて・・・・)
寿也は信じられない気持ちでいっぱいだった。
滅多なことがない限り、彼のほうから進んでシてくれることなどありえない話で、貴重なシーンに思わず喉がなる。
「ちょ・・吾郎君・・ストップ」
「なんだよ。・・・嫌なのか?」
「すごく、嬉しいんだけど・・・そのっ・・これ以上すると、すぐ出そうだから」
ハァッと熱い息を吐き眉を顰める。
「別に・・俺はいいよ。・・・気にしねぇから」
チュパチュパと音を立てて、頭を動かせば、寿也もビクンと身体を震わせた。
(うっわ・・・ヤバイっ・・・!!)
「・・・うっ」
ビクッと身体を仰け反らせて、寿也は吾郎の口の中で果ててしまった。
(うっげ・・・勢いあまって全部飲んじまった )
「・・・・ゴメン。吾郎君」
「いいって・・・。それより続きは完全に足が治ってからだかんな」
「えー・・・明日退院してもダメなの?」
「ダメに決まってんだろ」
呆れた声を上げ、時計を見るともうすぐ夕方の練習の時間が迫っていて寿にその旨を伝え吾郎は部屋を出た。
「・・・・はぁ。さっきの吾郎君・・・・やらしかったな」
一人残された寿也は、先ほどの光景を思い出し、ゴクリと喉を鳴らす。
明日は退院。
吾郎は完治するまでダメだといったが、到底そこまで待てそうにないと寿也は思うのだった。
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