吾郎受け R18

LoveSick


なぜか手にぴったりとくっついて離れない。

振っても、ぶつけてみても、引っ張ってもありとあらゆる方法を試したが、外れず吾郎は男を怒鳴りつけた。

「なんだよコレ!! 俺、買うつもりなんかねぇのに、接着剤でも付けてあったのか!? 取れないじゃねぇか!!」

男は驚いて一度話を中断したものの、笑顔で答える。

「お客さん、そのランプはね、主を自分で選ぶんです」

「はぁ? 何言ってんだよおっさん! 冗談は止めて、コレ外せよ!」

「だから、先ほどから言ってるじゃありませんか……そのランプはあなたを新しい主として認めたんですよ」

「誰がそんな、御伽話信じるってんだ! 何でもいいから離しやがれ!」

いい加減イライラしてきて今も殴りかかりそうな彼に、男は平然と立ち向かう。

「信じてもらわなくても結構ですがそれはもう、あなたのものです。お代はいりませんから、どうぞ差し上げます」

「いや、いらねーっての!」

吾郎の話を一切無視して、男は店内へと姿を消した。

慌てて吾郎も追いかけたが、なぜか彼の姿を見つけることができずに、茫然とする。

「おいおい……これどうすんだよ」

途方にくれて、散々悩んだ挙句結局はそののまま持って帰ってきてしまった。


/ススム



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