吾郎受け R18
LoveSick
彼はベッドに近づくと、吾郎の横に座り、優しく髪を撫でる。
「あんだよ、触んな」
その手を振り払い、つんとそっぽを向く彼を見てクスッと笑う。
「なーに、拗ねてるのさ」
「別に拗ねてるわけじゃねぇよ。」
「僕に相手してもらえなくて、寂しかったんだろ?」
「そんなんじゃ、ねぇって・・・ただ・・・。」
「ただ・・・何?」
「な、なんでもねぇっ」
本に嫉妬している自分に気がつき、吾郎は布団を目深にかぶる。
「・・・吾郎君?」
「うるせぇな、なんでもないって言ってるだろ?」
ぶっきらぼうに言う彼の頬が心なしか少し染まっている。
寿也は、静かにゆるく息を吐き彼の横に寝そべって後ろから抱きしめた。
「・・・もぅ、そんなに拗ねないでよ。」
「拗ねてなんか・・・ねぇし」
「じゃぁ、僕のほう向きなよ」
おずおずと躊躇いがちに振り返ると、寿也が俯いている彼の顎を持ち上げそっと口付けた。
「・・・寿・・・」
「僕が、吾郎君のこと一番大切だって知ってるだろ?」
返事の代わりに黙って頷く。
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