眉薬 他
LoveSick
「薬師寺さぁ・・すげぇ真っ赤だぜ?上がらなくていいのかよ?」
大浴場で湯船に浸かっている俺に、茂野が上がりざまに声をかけてきた。
さっきまで沢山いたほかの部員達ももういない。
いるのは、俺と眉村と佐藤と茂野の4人だ。
「・・・大丈夫か?」
「・・・・・頼む。俺のことはほっといてくれ・・・。」
本当は全然大丈夫なんかじゃねぇが、俺には上がれない理由があるんだよ。
俺の心配はいいから早いとここの浴室から出て行ってくれっ!
茂野は、まだ不思議そうな顔をしていたが、やがて佐藤に呼ばれて出て行った。
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃねぇよ!・・・・・・・お前のせいだからな。」
俺を湯船から上がれない状況に追いやった張本人眉村を、クラクラする頭で睨むとクッとアイツは笑った。
全ては、眉村が悪いんだ。
眉村があんなことするから・・・・・・・・・。
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